研究課題/領域番号 |
23K15625
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 筑波大学 |
研究代表者 |
井汲 彰 筑波大学, 医学医療系, 講師 (80909284)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2026年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 末梢神経再生 / 神経縫合 / 神経欠損 / 末梢神経損傷 / 神経修復 |
研究開始時の研究の概要 |
神経修復術では「神経縫合部の緊張」と「縫合糸による異物反応」によって術後の神経再生が阻害される。 本研究では、神経修復術後の神経再生を阻害しない神経縫合法の技術を確立することを目的とし、神経移行術において非臨床での有用性とその作用メカニズムを確認し、神経縫合術への応用技術を確立し、神経縫合術での非臨床での有用性を確認することで、臨床応用に向けた非臨床 Proof of conceptの取得を目指す。
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研究実績の概要 |
末梢神経修復術後の神経再生を阻害しない神経縫合法の技術を確立することを目的に動物実験を行なった。神経移行モデルはこれまでに当教室で確立していたラットの大腿神経から坐骨神経への交差神経縫合モデルの技術を用いた検証を行う方針としており、初年度は神経縫合術への技術応用を確立するため、ラットを用いた神経5mm欠損モデルに対して、オリジナルの神経縫合法(遠位断端の神経外膜をスカーフ状に形成し、近位断端をスカーフで包むように縫合)と通常の神経縫合法(コントロール群)の2群の神経再生を機能評価(神経伝導速度検査、筋湿重量、Sciatic Functional Index)と組織学的評価(神経修復部5mm遠位と神経筋接合部近位の2部位における再生軸索数・再生軸索系)で検証した。8週齢のLewisラット12匹を用いて各群6匹ずつ動物モデルを作成した。評価は術後4、8、12週のSciatic Functional Indexと、12週での全機能評価と組織評価を行い、神経再生の程度を2群間で比較した。両群とも1匹ずつ手術中及び術後経過観察期間中に死亡したため、評価数は5匹ずつとなった。機能評価ではオリジナルの縫合法の方が機能回復が良好な傾向(統計学的有意差なし)を認めた。現在組織評価の結果を解析中である。初年度は技術応用の確立を目的としており、今後のn数を増やし(目標は各群10匹)、さらに長期成績(術後半年,1年)を含めたオリジナルの縫合法の有用性を検証していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
オリジナルの縫合法及び通常の縫合法での動物モデル作成の技術確立のためまず少数(各群5匹ずつ)での動物実験を行い、現在機能評価、組織学的評価の結果を解析している段階である。現在までの結果をまとめ、動物モデルの妥当性を検証したのちに追加検証(遺伝子解析やIsometric tetanic forceを用いた機能評価)と追加の動物モデルの作成(nの増加)を行う予定としている。
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今後の研究の推進方策 |
現在までの結果を解析した後に、学会での発表(動物モデルの妥当性)を計画している。さらに、非臨床でのProof of conceptの取得を目指し、今年度は追加の動物実験を継続していく予定である。
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