研究課題/領域番号 |
23K15627
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 岐阜大学 |
研究代表者 |
鈴木 景子 岐阜大学, 大学院医学系研究科, 特任助教 (90775149)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 救急 / 血管内障害 / glycocalyx / 血管内皮グリコカリックス / 血管内皮障害 / バイオマーカー |
研究開始時の研究の概要 |
重症患者は全身の炎症反応により、血管透過性が亢進している。血管透過性が亢進すると水溶性薬物の分布容積が増大し、薬物血中濃度が低下する。 一方、血管内皮上に存在するグリコカリックスは微小循環の恒常性維持に寄与しており、敗血症などではGCXが血管内皮から脱落するため血管透過性が亢進すると考えられている。本研究では血管炎モデルマウスおよびGCX構成成分をノックアウトしたマウスを用いて、血管内皮GCX障害と抗菌薬血中濃度との関連を明らかにし、さらに重症感染症患者を対象に抗菌薬血中濃度低下と関連するGCX構成成分を同定し、抗菌薬投与設計に応用可能な血管透過性を評価するGCX障害バイオマーカーを探索する。
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研究実績の概要 |
水溶性抗菌薬(β-ラクタム系やグリコペプチド系)は血管透過性が亢進し、分布容積が増大し、血中濃度が低下すると考えられている。 遺伝子組み換え型ヒトトロンボモジュリン(rhTM)は抗凝固活性、抗炎症作用により敗血症における血管内皮障害の抑制と微小循環の保持に寄与することからrhTM投与により血管内皮グリコカリックスが保護され、血管透過性の亢進が抑制されることで抗菌薬が有効な血中濃度に達成できると考えた。 血管炎モデルマウスにrhTM投与した群と非投与群に対し、メロペネムを投与してそれぞれの生存率や臓器を電子顕微鏡で観察し、メロペネムの血中濃度を測定した。その結果、rhTM投与群では血管炎モデルマウスの生存率が改善し、各臓器のグリコカリックスは保護されることが示された。また、各群のマウスのメロペネムの血中濃度をLC/MSを用いて測定すると、血清メロペネム濃度はrhTM群で上昇した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
問題なく進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
引き続き継続予定 ヒト検体についても、今後検討予定。
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