研究課題/領域番号 |
23K15631
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分55060:救急医学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
野島 剛 岡山大学, 医歯薬学域, 助教 (60869717)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,030千円 (直接経費: 3,100千円、間接経費: 930千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | ビリベルジン / 心臓移植 / 虚血再灌流障害 |
研究開始時の研究の概要 |
心臓移植後におこる虚血再灌流障害は、グラフト機能あるいは心臓の生着結果に影響を及ぼします。心停止ドナーでは、特に虚血再灌流障害が顕著であり、その制御は心臓移植の大きな課題です。ビリベルジンは生体内物質である胆汁色素の一種であり、強い抗酸化作用と抗炎症作用を持ちます。本研究の目的は、臓器保存液であるCelsior液にビリベルジンを加え、ラット心停止後心臓移植モデルを用いて効果判定し、臨床応用につなげるための基礎的知見を得ることです。近年、在宅での植込型補助人工心臓が保険償還されたため待機患者が増大しており、本邦において、本研究は既存の臓器保存および体外潅流を改善する新しい方法として期待されます。
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研究実績の概要 |
本研究の目的は、心臓移植ドナー不足解消のため、拡張基準ドナーからの心臓グラフトの虚血再灌流障害を制御するための新規治療法・基礎的知見を確立することである。そのため、実際のラット移植モデルを使い、既存の臓器保存液に生理的抗酸化作用をもつビリベルジンを添加し、その効果を判定し、臨床応用につなげるための基礎的知見を得ることである。 虚血再灌流障害制御のために、ビリベルジンを用いて心移植を行い、その知見を得ることを目的としている。 2023年度に関しては、ラット心停止下移植モデルにおけるビリベルジン添加Celsiorの効果を確認し、最適濃度を見出すことを目標としていた。そのために、心停止下心臓移植モデルの確立を目標としていたが、今年度に関しては文献検討と研究に必要と考えられる試薬・抗体の検討を行うにとどまり、2024年度に向けての下準備を行った。 2024年度中にラット心停止下移植モデルを確立し、ビリベルジンがもたらす臓器保護の分子生物学的メカニズムを検討する方針としている。そのために必要な試薬、マイクロサージェリーの準備は今年度に行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
当該年度に心停止下心臓移植モデルを作成する予定であったが、エフォートが取れずモデル作成まで至っていない。 2024年度にはモデル作成からビリベルジンの臓器保護確認まで行う方針である。
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今後の研究の推進方策 |
前年度において、文献の検討、試薬の準備は済ませており、今年度に心停止下心臓移植モデル、並びにビリベルジンがもたらす臓器保護に関して検討を済ませられると考える。
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