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脊髄損傷モデルマウスを用いたヒドロコルチゾン21-ヘミコハク酸の治療効果の検証

研究課題

研究課題/領域番号 23K15641
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56010:脳神経外科学関連
研究機関群馬大学

研究代表者

三枝 徳栄  群馬大学, 大学院医学系研究科, 講師 (20768931)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード脊髄損傷 / 運動機能評価 / 貫通性脊髄損傷
研究開始時の研究の概要

脊髄損傷に対する治療法はいまだ確立していない。中枢神経への外傷の研究の中で、脳挫傷に対してヒドロコルチゾン21-ヘミコハク酸を用いて効果の見られる研究が報告されている。そのため、同じ中枢神経系である脊髄に対する治療研究として、脊髄損傷動物モデルに対して、同薬剤を用いた研究を行う。細胞内に豊富に存在するグリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)は外傷後に細胞外に溶出し、そこで凝集体を形成し、周辺の細胞に毒性を発揮する。GAPDHと特異的に結合する薬剤を腹腔内投与することにより、GAPDHを不活化し、脊髄損傷後の細胞障害を軽減しうるか検証を行う。

研究実績の概要

細胞内に存在するグリセルアルデヒド-3-リン酸デヒドロゲナーゼ(GAPDH)は外傷後に細胞外に脱出し、凝集体を形成し、周辺の細胞に対して毒性を発揮する。GAPDHと特異的に結合するヒドロコルチゾン21-ヘミコハク酸は、動物の脳挫傷に対して治療効果を示した。本研究の目的は、この薬剤を脊髄損傷モデルマウスに投与することにより、GAPDHを不活化し、脊髄損傷後の機能障害を軽減するか検証を行うことである。
脊髄損傷は交通事故による挫滅損傷と、鋭利な物体による貫通性脊髄損傷に分けられる。貫通脊髄損傷に対して上記治療研究を行うために、最初に胸髄の貫通脊髄損傷モデルマウスの作成を試みた。脊髄の内側に細い針を貫通させたマウスと外側を貫通したマウスで、細いビーム上歩行と平地歩行を調べた。両方の貫通性脊髄損傷のマウスでは、ビーム歩行に変化は見られなかった。Basso Mouse Scale for locomotion (BMS)を用いて平地歩行時の後肢の動きを観察した結果、脊髄内側貫通性脊髄損傷マウスでは、脊髄損傷直後は低得点のBMSスコアであった。しかし、その後スコアが次第に高くなっていった。一方、脊髄外側貫通性脊髄損傷では、BMSスコアは脊髄損傷直後ではなく、脊髄損傷後3週目に低くなった。
オープンフィールドテストでの移動時間は、両方の貫通性脊髄損傷後1日で短くなった。1日後の移動速度の低下は脊髄内側貫通型脊髄損傷マウスに、移動回数の減少は脊髄外側貫通型脊髄損傷マウスにみられた。また、BMSスコアは、内側貫通型脊髄損傷マウスにおいてのみ、オープンフィールドテストの歩行距離と相関していた。つまり、脊髄内側貫通性脊髄損傷と外側貫通性脊髄損傷は、それぞれ異なる重症度と経過で歩行障害を引き起こすことがわかった。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

治療研究にはまだいたっていないが、評価法としてひとつの成果を示すことができたため順調と考えている。

今後の研究の推進方策

研究成果に記したように、私は貫通性脊髄損傷マウスの作成に成功し、そのモデルマウスの運動機能障害の評価方法を確立した。薬剤を投与したモデルマウスを用いて運動機能改善効果を評価する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (1件)

すべて 2024

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件、 オープンアクセス 1件)

  • [雑誌論文] Inner and outer penetrating spinal cord injuries lead to distinct overground walking in mice.2024

    • 著者名/発表者名
      Yuma Shirota , Taketo Otani , Sayo Wasada , Shunsuke Ito , Tokue Mieda , Kazuhiro Nakamura
    • 雑誌名

      IBRO Neuroscience Reports

      巻: 16;16 ページ: 345-352

    • DOI

      10.1016/j.ibneur.2024.02.005

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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