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脳動静脈奇形の分子生物学的発達過程の探索:臨床検体と動物モデルとの統合解析

研究課題

研究課題/領域番号 23K15642
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56010:脳神経外科学関連
研究機関金沢大学

研究代表者

伊藤 行信  金沢大学, 医学系, 助教 (80837732)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
キーワード血管新生 / 動静脈奇形 / ウサギAVMモデル / 脳動静脈奇形 / In vivo血管新生モデル / 遺伝子発現解析
研究開始時の研究の概要

本研究ではヒトAVM手術標本とウサギAVMモデルとでRNA-seq解析およびWGBS解析を行い、それらのデータを統合して、AVMの発生および発達に関与する分子異常を明らかとする。この解析の際には数理解析の手法も取り入れて行う。その結果をヒトAVM標本で検証し、さらに動物モデルに立ち返って分子阻害によるAVM発達阻止を試みる。本研究からAVMの新規バイオマーカーの確立と新規治療薬の開発を目指す。

研究実績の概要

本研究ではヒト動静脈奇形手術標本及びウサギ動静脈奇形モデルを用いて遺伝子発現解析およびwhole genome bisulfite-seq解析を行い、血管新生の際に起きている遺伝子発現やエピジェネティックな変化を明らかとすることを目的としている。。
現在、秋田大学および北里大学、秋田循環器・脳血管センターの3施設での標本収集を継続している。現時点では2件の解析を行っている。2024年度中にさらに3件程度の解析を行いたい。
またウサギ血管新生モデルについては作製を継続しており、現時点では計画のおよそ半数の解析まで終了した。2024年度前半もウサギモデルの作製を継続し、順次RNA-seq解析やwhole genome bisulfite-seq解析を行っていく。2024年度中には解析まで終了する計画である。現時点では、200個程度の血管新生に関与する遺伝子の発現が確認されており、それらについて免疫染色やRT-PCRなどでの検証を行っている。まだ有意な遺伝子の発見には至っていないが、今後も一つずつ解析を行う。
それらの結果を比較統合し、数理学的手法を用いて解析を行っていく予定である。解析を通じて動静脈奇形の形成に関与する有意な分子異常について同定し、同定された分子異常を免疫学的手法を用いて検証していく。また、有意な分子異常については経時的に比較し、どの時相で血管新生に関与しているかを同定していく方針である。
上記の実験で得られた分子異常に該当する分子阻害薬を投与し、ウサギ動静脈奇形モデルの血管新生が阻害されるかを経時的に観察する。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

当初の計画では、期間全体で12例の標本収集を予定していたものの、集まっているものは現時点で2例にとどまっている。既に収集はされているものの、まだ解析がされていない症例については2024年度に順次解析を行う予定である。さらに追加で提出されたものについてはその都度解析を行っていく。
ウサギAVMモデルについては作製は順調に進んでおり、標本の作製も順調に行っている。今後は順次解析を行っていく方針である。
解析が終了しているヒト2例(control群2例)、ウサギ5群についてはデータの統合解析を行っており、候補となりうる分子異常をいくつか同定している段階である。

今後の研究の推進方策

今後も3施設での症例を収集しつつ、更に協力してくれる施設を増やすことを考えている。
また、ヒトAVM手術標本については12例での解析を計画していたが、10例程度収集が完了したところで、ウサギAVMモデルでのデータと統合して解析を進めることにする。
それらから見つかった有意な分子異常については計画の通り、RT-PCRや免疫染色などで検証し、その後のAVM発達阻害実験につなげていく計画である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (10件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (4件) (うち国際共著 1件、 査読あり 3件、 オープンアクセス 2件) 学会発表 (6件)

  • [雑誌論文] Identification of uromodulin deposition in the stroma of perinephric fibromyxoid nephrogenic adenoma by mass spectrometry2024

    • 著者名/発表者名
      Yoshimura Kaori、Ito Yukinobu、Suzuki Mina、Horie Masafumi、Nishiuchi Takumi、Shintani‐Domoto Yukako、Shigehara Kazuyoshi、Oshima Hiroko、Oshima Masanobu、Goto Akiteru、Nojima Takayuki、Tsuzuki Toyonori、Mizokami Atsushi、Ikeda Hiroko、Maeda Daichi
    • 雑誌名

      Pathology International

      巻: 74 号: 4 ページ: 187-196

    • DOI

      10.1111/pin.13409

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス
  • [雑誌論文] Recurrence of an extracranial internal carotid artery aneurysm treated with STA-MCA bypass and trapping due to neovascularization from an ascending pharyngeal artery: illustrative case2024

    • 著者名/発表者名
      Shomura Keijiro、Kamide Tomoya、Uno Takehiro、Misaki Kouichi、Nakada Satoko、Ito Yukinobu、Sabit Hemragul、Yoshikawa Akifumi、Mohri Masanao、Uchiyama Naoyuki、Nakada Mitsutoshi
    • 雑誌名

      Journal of Neurosurgery: Case Lessons

      巻: 7 号: 2 ページ: 23617-23617

    • DOI

      10.3171/case23617

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [雑誌論文] Macrophage numbers in the marginal area of sarcomas predict clinical prognosis2023

    • 著者名/発表者名
      Umakoshi Michinobu, Nakamura Akiko, Tsuchie Hiroyuki, Li Zhuo, Kudo-Asabe Yukitsugu, Miyabe Ken, Ito Yukinobu, Yoshida Makoto, Nagasawa Hiroyuki, Okada Kyoji, Nanjo Hiroshi, Maeda Daichi, Miyakoshi Naohisa, Tanaka Masamitsu, Goto Akiteru.
    • 雑誌名

      Scientific Reports

      巻: 13 号: 1 ページ: 1290-1290

    • DOI

      10.1038/s41598-023-28024-1

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり / オープンアクセス / 国際共著
  • [雑誌論文] Charcot-Leyden crystals in kidney2023

    • 著者名/発表者名
      Hayashi Saki、Sugiura Takeshi、Hakamata Suzu、Hattori Soken、Murakami Yoichi、Hasegawa Ryo、Matsushima Hideki、Ito Yukinobu、Ueki Shigeharu
    • 雑誌名

      Kidney International

      巻: 104 号: 1 ページ: 206-206

    • DOI

      10.1016/j.kint.2023.02.007

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] 進行胃癌におけるVEGFA遺伝子コピー数増加の臨床的意義(Clinical relevance of VEGFA gene locus gain in advanced gastric cancer)2023

    • 著者名/発表者名
      尾山 武, 伊藤 行信, 中村 律子, 熊谷 泉那, 塩谷 晃弘, 星 大輔, 甲野 裕之, 大井 章史, 前田 大地, 山田 壮亮
    • 学会等名
      日本病理学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 病理部解剖にて判明した心アミロイドーシスと肥大型心筋症の合併例2023

    • 著者名/発表者名
      吉田 誠, 宮部 賢, 馬越 通信, 伊藤 行信, 月田 光, 高橋 彩菜, 石成 隆寛, 工藤 幸紹, 南條 博, 後藤 明輝
    • 学会等名
      日本病理学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] In vivo血管新生モデルの分子生物学的変動と血管新生の数理シミュレーション2023

    • 著者名/発表者名
      伊藤 行信, Minerva Dhisa, 吉田 誠, 鈴木 貴, 後藤 明輝, 前田 大地
    • 学会等名
      日本病理学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ASCL1型肺小細胞癌におけるエピゲノムの全貌解明2023

    • 著者名/発表者名
      堀江 真史, 田中 秀憲, 伊藤 行信, 宮下 直也, 齋藤 朗, 前田 大地
    • 学会等名
      日本病理学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 尿路外nephrogenic adenoma 質量分析法による尿中物質沈着の証明2023

    • 著者名/発表者名
      吉村 かおり, 前田 大地, 伊藤 行信, 西内 巧, 野島 孝之, 都築 豊徳, 池田 博子
    • 学会等名
      日本病理学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] 川崎病冠動脈のイニシエーションは平滑筋細胞の形態変化である 発症後6病日の冠動脈の病理組織学的解析2023

    • 著者名/発表者名
      吉田 誠, 伊藤 行信, 高橋 啓, 横内 幸, 南條 博, 増田 弘毅, 後藤 明輝
    • 学会等名
      日本病理学会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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