研究課題
若手研究
出血性脳卒中の転帰改善のための合理的な治療戦略には、頭蓋内の血管外血液の無毒化と早期の頭蓋外排出が考えられるが、現状ではその方法は十分ではない。本研究では出血性脳卒中の中でも特に予後不良であるくも膜下出血に着目し、マウスくも膜下出血モデルにおいて強力な遊離型ヘモグロビンのスカベンジャーであるハプトグロビンを利用した新しい治療法を開発することを目的とする。ハプトグロビンは脳脊髄液中には殆ど存在していないので、ハプトグロビンを脳脊髄液中に注入することで頭蓋内ヘモグロビンの代謝や排出の促進と遊離型ヘモグロビンの無毒化により、遅発性脳虚血の原因となる神経炎症を防ぐか検討する。