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慢性硬膜下血腫術後のアポトーシス活性化機序の解明と新規治療法の確立

研究課題

研究課題/領域番号 23K15656
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56010:脳神経外科学関連
研究機関愛知医科大学

研究代表者

川口 礼雄  愛知医科大学, 医学部, 講師 (60714988)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2027-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード慢性硬膜下血腫 / 血腫被膜 / アポトーシス / オートファジー / シグナル伝達系
研究開始時の研究の概要

社会の高齢化に伴い近年増加傾向にある慢性硬膜下血腫において、血腫の増大に関連する様々なサイトカイン、ケモカインが血腫内で高濃度で発現していることを報告した。また、穿頭術後の被膜の治癒過程においてはapoptosisやautophagyが深く関与してきていることを報告した。しかし、術後の慢性硬膜下血腫がどのように増大フェーズから治癒フェーズへ転換するのかはわかっていない。今回、穿頭術前後における血腫を用いて、いかなる因子がapoptosisやautophagyを活性化させ治癒に結びつくのかを解明し、治療法の確立を目的とする。

研究実績の概要

慢性硬膜下血腫は、高齢者において軽微な頭部外傷後に発生し、近年増加傾向である。我々は今までに血腫内にてinterleukin-6, VEGF, TGF- β1, angiopoietin 2ならびにHMGB1が高濃度発現し、それらの因子によりシグナル伝達系が活性化しfibroblast増生や血管新生から血腫被膜が 増大してくることを解明した。また、穿頭術後の被膜の治癒過程においてはapoptosisやautophagyが深く関与してきていることなどを報告した 。しかし術後いかなる機序で血腫被膜の増大から治癒へ転換するのかについての病態に関しては、いまだ解明されていない。 今回、穿頭術前 後における血腫を用いて、いかなる因子がapoptosisやautophagyを活性化させるのかを解明し、それを利用した確実なる治療法の確立を本研究 の目的とする。
「chemokine濃度の変化について」術中、術直後ならびに術翌日に採取した血腫溶液を用いて、検討する。術中洗浄を施行した洗浄群と洗浄せずにドレナージチューブを留置した非洗浄群の2群間での比較検討も遂行する。
創傷治癒過程では好中球、マクロファージ/monocyte ならびにリンパ球が強く関連する。その中でも、好中球の誘導因子とされる IL-8, GRO-α, ENA-78 ならびにRANTES の発現、マクロファージ/monocyte の誘導因子とされる MCP-1 ならびにリンパ球の誘導因子とされるIP-10ならびにMIGに関して、ELISAを用いて測定する。また、それぞれの chemokine における相関関係の有無についても検討を加える。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

3: やや遅れている

理由

収集できた検体に関しては、 IL-8, GRO-α, ENA-78 ならびにRANTES の発現(好中球)、MCP-1(マクロファージ)、IP-10ならびにMIG(リンパ球)に関して、ELISAを用いて測定している。これらのデータと患者の病歴における最初の関連性につき、今後更に検討の予定である。
しかし、慢性硬膜下血腫再発例は少なく、十分な検体が収集できたとは言えない状態である。

今後の研究の推進方策

今後は更なる検体の収集を実施し、病歴経過を観察することで慢性硬膜下血腫の再発例を確認していくことが重要になる。
また現在収集できている検体に関しては、質量分析装置をもちいて、 他に術後血腫内に新たに産生された cytokine や chemokine ならびに新たに産生された蛋白の有無についても検討を加える。
それらの項目をもとにvivoモデルでの治療効果の検討に繋げていく予定である。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書

URL: 

公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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