研究課題/領域番号 |
23K15680
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
|
研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
目代 貴之 大阪大学, 接合科学研究所, 助教 (30466544)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
|
キーワード | 細胞活性 / 活性酸素 / 骨形成 / 活性分子種 / バイオマテリアル |
研究開始時の研究の概要 |
生体材料(バイオマテリアル)において材料と生体組織との結合は必要不可欠であるが、バイオマテリアルを必要とする生体内は必ずしも正常であるとは限らず、細胞が正常に機能するよう生体内の周囲環境を整えることは重要となる。本研究では、生体環境内を模した環境下でのバイオマテリアル使用時の骨形成能に関わる評価モデルの構築を行い、活性分子種により、骨形成能に繋がる新たな技術の基礎研究を行うことを目標としている。研究の行く末として、骨や関節の疾患治療のための超高齢社会におけるQOLの向上に貢献したいと考えている。
|
研究実績の概要 |
生体材料(バイオマテリアル)において材料と生体組織との結合は重要である。材料と生体組織との結合性を増進させるため材料物性・表面構造・表面処理など検討し機能性を付加する方法がある。しかしながら、バイオマテリアルを必要とする生体内は正常であるとは限らず、細胞が正常に機能するよう周囲環境を整えることは重要となる。そのため、その方法を模索して、電離気体と定義されるプラズマ照射を活用することを見出した。 本研究では生体環境内を模した環境下でのバイオマテリアル使用時の骨芽形成能に関わる細胞活性化を含めた細胞に関して、研究を進めている。初年度は研究計画書どおりにプラズマに関して、プラズマ照射から生成される化学種、特に活性酸素種をターゲットとして研究を進めた。さらに、バイオマテリアル存在下での細胞への影響を考えるため、細胞研究も同時に進行している。プラズマ研究では、最適条件を検討するためガス流量、印加電圧等を制御できる装置構成にすることで各種条件を制御できるプラズマ装置を作製した。また、プラズマにおいては混合ガスを使った実験系を検討していたため、二種類のガスでプラズマを調整できる装置仕様とした。活性酸素の測定は、電子スピン共鳴装置を用いたスピントラッピング法にてプラズマから生成する活性酸素種を測定した。細胞評価のためのステップとして細胞を培養し、分化誘導させ実施している。以上から、今年度は研究計画書どおりにプラズマ装置開発とプラズマ照射から生成される化学種、特に活性酸素種を一部であるが同定することができた。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
研究計画書どおり本年は研究上必要とする装置などの条件の最適化も目的の一つとしていた。プラズマを発生させる装置は所持していたもの、今回の研究に関して、プラズマ装置の仕様に関しても、検討を行い、条件設定として、ガス流量、印加電圧等を制御できるよう再構成し、さらに混合ガスを使用できる仕様とした。そのため、使用するプラズマ装置における印可電圧やガス流量などの条件より生成する活性酸素種の確認が必要であったため測定を実施した。プラズマ照射により生成される化学種、特に活性酸素測定に関しては、一部終わったが、各種条件で活性酸素生成に関して現在進めている状況である。細胞評価のためのステップとしてMC3T3-E1細胞を培養し、分化誘導させ実施している。現状の進捗状況としては、今年度の当初計画表から評価した場合、やや遅れ気味であると判断した。当初予期せず起こる対策に関しては、大きな研究目的は変更せず支障がでてきた時点で細分化された研究計画項目などを再検討し柔軟に対応していくつもりである。
|
今後の研究の推進方策 |
当初の計画どおり、条件を検討しながらプラズマにて生成する活性種の確認と評価を行う予定であり作用機序に関しても研究を進めていく予定である。細胞評価としては、生体材料を用いて、骨芽誘導と評価を進めていく予定である。
|