研究課題/領域番号 |
23K15741
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
惠谷 悠紀 大阪大学, 大学院医学系研究科, 特任助教(常勤) (60898930)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | 骨粗鬆症 / 閉経後骨粗鬆症 / NF-κB / MTI-Ⅱペプチド / MTI-Ⅱ |
研究開始時の研究の概要 |
転写因子nuclear factor kappa B(NF-κB)は破骨細胞による骨吸収を促進し、骨芽細胞による骨形成を抑制することで骨粗鬆症を重症化する。当グループはヒト全組織で普遍的に発現している核内酸性蛋白質(MTI-Ⅱ)がNF-κBに直接結合し、その転写活性を阻害することを世界で初めて見出した。MTI-Ⅱは既存のNF-κB阻害剤と異なり、NF-κB経路の上流は阻害せず最下流の核内での阻害を示すことより有効性と共に安全性の高い新規治療となることが期待される。本研究の目的は閉経後骨粗鬆症モデル動物に対するMTI-Ⅱペプチドの安全性と有効性を検証し臨床応用を目指すことである。
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研究実績の概要 |
本邦で約1300万人と推定される骨粗鬆症は医療費や介護力の点から喫緊の課題である。加齢に伴い亢進する転写因子nuclear factor kappa B(NF-κB)は破骨細胞による骨吸収を促進し、骨芽細胞による骨形成を抑制することで骨粗鬆症を重症化する。当グループはヒト全組織で普遍的に発現している核内酸性蛋白質(Macromolecular translocation inhibitor-Ⅱ;MTI-Ⅱ)がNF-κBに直接結合し、その転写活性を阻害することを世界で初めて見出した(特許第4874798号)。本研究ではMTI-Ⅱペプチド製剤を閉経後骨粗鬆症モデルマウスに対し投与することで、破骨細胞分化を阻害し、骨芽細胞分化を促進し、骨細胞によるスクレロスチン産生を阻害することにより、その骨量減少を抑制することを見出した。一方、in vitroでは、MTI-Ⅱペプチド製剤はNF-κB転写活性を阻害することにより破骨細胞分化を抑制し、Smad1リン酸化を促進することにより骨芽細胞分化を促進し、骨細胞におけるスクレロスチン発現を抑制した。これらの結果は、MTI-Ⅱペプチド製剤がアンカップリング作用を有する新規骨粗鬆症治療薬となる可能性を示唆している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
1: 当初の計画以上に進展している
理由
当初計画していた通り実験を進め、2023年に原著論文として上記結果を報告した(Takami K, Etani Y et al. JCI Insight 2023 Nov 22;8(22): e171962)。
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今後の研究の推進方策 |
現時点では研究は順調に進行しており、今後はノックアウトマウス、コンディショナルノックアウトマウスを作成し骨粗鬆症の病態におけるMTI-Ⅱの果たす役割、その機序についてさらなる解明を進める予定としている。
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