研究課題/領域番号 |
23K15749
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 慶應義塾大学 |
研究代表者 |
河合 桃太郎 慶應義塾大学, 医学部(信濃町), 助教 (30837034)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | In vivo direct reprogram / iPS細胞 / 脊髄損傷 / 興奮性ニューロン / 抑制性ニューロン / 再生医療 |
研究開始時の研究の概要 |
脊髄損傷に対してヒトiPS細胞由来神経幹・前駆細胞を移植すると、多くがニューロンへ分化し運動機能の回復に寄与する。これまでの移植細胞は興奮性や抑制性の細胞のどちらにも分化し得る特性を持っていた。その結果、移植細胞由来のニューロンのうち、どちらのサブタイプが機能改善に寄与するかは不明であった。 本研究では直接誘導技術を応用し、損傷脊髄に移植したヒトiPS細胞における遺伝子発現を制御することで、興奮性および抑制性ニューロンへと特異的に分化誘導し、組織及び機能的な評価を行う。興奮性ニューロンと抑制性ニューロンはそれぞれ損傷した神経回路に取り込まれると運動機能回復をもたらすのかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
414C2株ヒトiPS細胞に、Doxycycline(Dox)による遺伝子発現制御が可能な形で、2種類の細胞(グルタミン酸作動性ニューロン株、GABA作動性ニューロン株)を樹立した。In vitroにおいて、これらの細胞がDox投与に応じて、iPS細胞からニューロンへとReprogramをされることを確認した。In vitroでDoxの投与量、投与期間について検討を行い、樹立した細胞で指摘なDox濃度および、十分にReprogramがおこるためのDox投与期間についての検討を行った。今回検討した中では、Dox濃度0.0625μg/mlで5日間の投与を行うことで十分なReprogramが起こり、未分化細胞の残存もみられないと判断した。これらの細胞を免疫不全(NOD-SCID)マウスの脊髄に移植をして、移植した細胞が脊髄に生着するかを確認した。移植細胞にffLuc遺伝子を発現させるレンチウイルスを感染させ、移植細胞が体外からLive imagingをできるようにして細胞移植を行い、細胞が生着することを確認した。iPS細胞を移植して、Dox投与を行わなかった個体では、iPS細胞が増殖して管腔臓器に類似したような組織を形成していたことから内胚葉系の細胞へと分化していることが推測された。さらに、移植するiPS細胞をシングルセルとして移植した場合とSpheroid状に培養して移植した場合を比較した。すると、Spheroid状にして移植をしたときには、移植細胞が移植部局所にとどまること、そして、シングルセルとして移植した際には移植した細胞が移植部を超えて広く脊髄内に散在するようになることを確認した。以上の結果から、今回の実験において、Spheroid状の移植が好ましいと判断した。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画書に記載した実験計画に基づき、概ね計画通りに進展をしている。
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今後の研究の推進方策 |
事前計画に基づき、研究計画を遂行する。
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