研究課題/領域番号 |
23K15753
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56020:整形外科学関連
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研究機関 | 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター |
研究代表者 |
渡辺 憲史 国立研究開発法人国立長寿医療研究センター, 研究所 老化ストレス応答研究プロジェクトチーム, 研究員 (90866766)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 加齢性骨組織変化 / 統合的ストレス応答 / ミトコンドリア機能不全 / ミトコンドリア / 核構造 / ロコモティブシンドローム |
研究開始時の研究の概要 |
健康寿命を損なう主な要因の1つである加齢依存的な骨量減少の発症分子機構の研究を行い、その予防や治療法の開発によって健康寿命の延伸に貢献することが本研究の概要である。 骨量減少は加齢による骨細胞の骨代謝制御バランス破綻が原因となって起こるが、なぜ加齢によって起こるのかは明らかになっていない。これまでの研究で加齢によって骨細胞でミトコンドリア機能不全を起因としたATF4の活性化が核膜構造タンパク質の発現低下を伴う核膜構造異常を起こす事を明らかにした。本研究ではミトコンドリア機能不全がどのような分子機構によって核形態不全や骨代謝制御不全を起こすのかをATF4に注目して解析を行う。
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研究実績の概要 |
加齢による骨量減少は骨細胞の骨代謝制御不全が原因となって起こるが、その分子機構は不明点が多く残る。これまでの研究で老齢マウス由来の骨細胞やミトコンドリア機能不全を誘導した骨細胞は核ラミナ構造の主要構成成分であるlamin A/Cとlamin Bの発現が低下して核膜構造異常を起こすことを明らかとした。この結果は骨細胞老化とミトコンドリア機能不全、ラミンタンパク質減少が密接に関連することを示唆する。 2020年若手研究、研究課題名『骨細胞のミトコンドリア機能不全による核膜構造異常の分子機構解明』の研究で統合的ストレス応答(ISR)において中心的な役割を担う転写因子Activating Transcription Factor 4 (ATF4)の活性化がミトコンドリアストレスを起因としたlamin A/Cとlamin Bの発現低下においても重要な役割を担っていること明らかとした。令和5年度はミトコンドリア機能不全がどのような分子機構でATF4を活性化するかを明らかとし、さらにATF4の過剰発現によってlamin A/Cとlamin Bの発現低下を伴う核膜構造異常と骨形成抑制因子SOST発現増加が起こることも明らかとした。 また、マウスへのATF4活性阻害剤投与によって骨量減少および核膜構造異常が改善することも明らかとした。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
令和5年度に行う予定にしていた研究のうち、ミトコンドリアストレスによるATF4活性化機構解析、ATF4過剰発現による核構造異常改善効果解析、マウスへのATF4活性化阻害剤投与による骨量減少および骨細胞の核構造異常の改善行為解析、骨細胞特異的SOD2欠損マウスとATF4欠損マウスを交配して骨細胞特異的SOD2欠損ATF4ヘテロ欠損マウスの作出を行うことが出来た。ATF4過剰発現細胞によるChip-Seq解析は行うことが出来なかったが、過剰発現実験系は確立させることが出来たので令和6年度に行うことが出来ると考えている。 これらのことから本研究はおおむね順調に進展していると考えられる。
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今後の研究の推進方策 |
ATF4過剰発現細胞を用いたChip-Seq解析や骨細胞特異的SOD2欠損ATF4ヘテロ欠損マウスの解析を行うことでlamin A/Cとlamin Bの発現低下を伴う核膜構造異常および骨形成抑制因子SOST発現増加とATF4の関連性をより詳細に解析していく。これらの解析によってミトコンドリアストレスによるATF4活性化とlamin A/Cとlamin Bの発現低下、SOST発現増加を繋ぐ分子機構が見えてくると考えられるので、その分子機構に注目した研究も進めていく。
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