研究課題
若手研究
腎細胞癌は従来の殺細胞性の抗癌剤が効きにくく、現在は免疫チェックポイント阻害剤が腎細胞癌の薬物治療の主役となっている。しかし奏効率の低さや免疫関連有害事象による治療中断などの課題が残っており、新たな治療戦略の探索が必要である。腎細胞癌の中で最も多い淡明細胞型腎細胞癌(ccRCC)は、細胞質内に豊富な脂質を溜め込むことが知られているが、その脂質蓄積機構の詳細や病態との関連はわかっていない。本研究課題は、ccRCC に蓄積する脂質成分の同定や脂質代謝機構の解明、ならびに脂質代謝因子阻害剤の抗腫瘍効果を解明することで、脂質代謝因子を標的とした治療法の有効性を検証する。