研究課題/領域番号 |
23K15825
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 大阪医科薬科大学 |
研究代表者 |
宮本 瞬輔 大阪医科薬科大学, 医学部, 助教 (60896421)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 3,510千円 (直接経費: 2,700千円、間接経費: 810千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 細胞外小胞 / RNA修飾 / 卵巣癌 |
研究開始時の研究の概要 |
癌細胞が放出する細胞外小胞は癌細胞特異的なRNAやタンパク質を含有しており、この挙動・解析は、癌診断の標的として注目されている。一方、RNAは転写後に様々な修飾を受けることが知られており、これまでの技術ではそれらの同時定量化は困難であった。これまで EV内のRNA修飾体の解析は困難であったが、申請者らはUHPLC-ESI-MS/MSを用いた独自の RNA 修飾体解析技術により、EV内のRNA修飾体の解析に成功し、癌 EV に特徴的な修飾体を捉えることができた。本研究では卵巣がんに着目して、癌 EV-RNAを詳細に解析し、卵巣がんの治療選択に有効なバイオマーカーを探索する。
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研究実績の概要 |
卵巣癌が放出する細胞外小胞(EVs)を同定し、正常卵巣から放出されたEVsと比較した。卵巣明細胞癌に特異的なEVs内miRNAを6種類同定しており、早期発見のマーカーとして役立つことを確認した。また、卵巣癌において、EVs内のRNA修飾体3種類(chm5U, Cm, m1l)を組み合わせることにより、プラチナ感受性を予測するマーカーとして機能することを発見した。卵巣癌由来のEVsでは、小胞径200nm程度のものが単球に有意に取り込まれていることを確認した。また、これらの小胞を取り込んだ単球からは種々のサイトカインが有意に放出されており、転移や浸潤に影響を与えていることが示唆された。In vivoではTe-EVsを投与した個体は明らかに癌の発育が早いことを確認しており、これらの癌組織から放出された細胞外小胞を特異抗体で制御することにより、免疫機構を利用した新薬の開発に取り組む予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
卵巣癌症例が予定より少なく、検体採取が遅れているため。
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今後の研究の推進方策 |
さらに症例を蓄積し、より大規模な症例数で比較検討する。また、癌特異的なRNA修飾体が免疫組織に対してどのような影響を与えているか検索する。
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