研究実績の概要 |
当院で腹腔鏡手術を施行した子宮内膜症Ⅲ,Ⅳ期の患者、Ⅰ,Ⅱ期の患者、コントロール患者(良性卵巣腫瘍や子宮筋腫等)の腹腔内貯留液、末梢血を回収した。検体数は20検体ずつとした。腹腔内貯留液、末梢血はRBC lysis buffetによりRBCを除去したのち、血球成分を遠心分離により回収した。続いてFicoll-Paqueを用いた比重遠心により単核球成分を単離し、細胞数は1×105-1×106となるよう調整した。 単離した単核球をマスサイトメトリーを用いて単一細胞解析を施行した。 NK細胞分画マーカーとして、CD3, CD56, CD16, CD57を用いて単離した。N K細胞内代謝マーカーとして、GLUT1, CD98(選択的アミノ酸トランスポーター)、CPT1a、CytoC, HIF1a, GAPDH, mTOR, pERK, pCREBをそれぞれ設計した。現在結果の解析中であり、子宮内膜症の病気によるN K細胞活性の違いを明らかにし、子宮内膜症の発症や進展メカニズムについて更なる検討を進める予定である。
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