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空間的トランスクリプト―ム解析による卵巣明細胞がんの治療抵抗性微小環境の解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K15832
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関名古屋大学

研究代表者

吉田 康将  名古屋大学, 医学系研究科, 特任助教 (90885550)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 3,120千円 (直接経費: 2,400千円、間接経費: 720千円)
キーワード卵巣癌 / 空間的トランスクリプトーム解析
研究開始時の研究の概要

高解像度の空間的トランスクリプト―ム解析を通して、卵巣明細胞がん組織を構成する個々の細胞の特徴を明らかにする。この最新の解析手法により、がん細胞を網羅的に・一細胞レベルで・組織学的局在を保ちながら解析を行うことが可能であり、がん微小環境の解明につながる。そして、高解像度の空間的トランスクリプトーム解析の結果は、モデル細胞等による実験を通して検証し、新たな治療戦略確立に向けた研究開発を行う。

研究実績の概要

卵巣癌は、様々な組織型が知られており、組織型毎にその分子生物学的な特徴や臨床症状は 異なる。そのため、組織型毎に研究を進める必要性がある。近年、次世代シーケンス解析の技術革新は著しく、その最新技術として空間的トランスクリプト―ム解析がある。この空間的トランスクリプト―ム解析は、位置情報を持ったRNAシーケンスであり、より微細な観点で病態解明が可能となる。
本研究においては、空間的トランスクリプトーム解析を用いて、卵巣成熟奇形腫の悪性転化および卵巣高異型度漿液性癌に対する解析を進めた。卵巣成熟奇形腫の悪性転化は、希少卵巣癌の一種であり、その病態についてはほとんど未解明である。今回、卵巣成熟奇形腫の悪性転化に対して空間的トランスクリプトーム解析を行い、がん組織において高発現する遺伝子として、KLF5を同定した。そして、当院で樹立した細胞株を用いた機能解析により、KLF5は細胞増殖に重要であることを見出した。さらに、卵巣高異型度漿液性癌においては、PARP阻害剤が広く臨床現場で使用されているが、その耐性化は臨床的な課題の一つである。今回、空間的トランスクリプトーム解析により、PARP阻害剤感受性症例と抵抗性症例の遺伝子発現プロファイルを比較した。そして、間質細胞からがん細胞への細胞間相互作用を解析し、PARP阻害剤治療抵抗性への関与が示唆される因子を解析した。今後、同定された因子に対する機能解析を予定している。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

確実に実験データを蓄積しており、論文化等を見据えて研究を継続している。

今後の研究の推進方策

卵巣成熟奇形腫の悪性転化について、更なる解析を進め論文投稿を行う。卵巣高異型度漿液性癌に対して、パスウェイ解析によって同定された因子に対して機能解析を行う。卵巣明細胞がんの研究に対して、適格症例を抽出する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 学会発表 (5件)

  • [学会発表] 子宮平滑筋肉腫に対するマルチオミクス解析に基づく新たな治療標的の探索2024

    • 著者名/発表者名
      吉田康将、横井暁、長尾有佳里、山本雄介、石川光也、加藤友康、梶山広明
    • 学会等名
      第7回日本サルコーマ治療研究学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Integrative spatial and single-nucleus transcriptomics reveals a novel carcinogenic mechanism of squamous cell carcinoma arising from ovarian mature teratoma.2023

    • 著者名/発表者名
      Kosuke Yoshida, Akira Yokoi, Xuboya Chang, Satoshi Tamauchi, Masami Kitagawa, Yutaro Mori, Tomoyasu Kato, Hiroaki Kajiyama
    • 学会等名
      第75回日本産科婦人科学会学術講演会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Elucidation of mechanisms underlying malignant transformation ofovarian mature teratoma through spatial transcriptomics2023

    • 著者名/発表者名
      Kosuke Yoshida, Akira Yokoi, Xuboya Chang, Satoshi Tamauchi, Masami Kitagawa, Jun Nakayama, Tomoyasu Kato, Yusuke Yamamoto, Hiroaki Kajiyama
    • 学会等名
      第81回日本癌学会学術総会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Elucidation of the significance of spatial diversity of ascites on the progression of ovarian high-grade serous carcinoma2023

    • 著者名/発表者名
      Kosuke Yoshida, Akira Yokoi, Seiko Matsuo, Ryosuke Uekusa, Yukari Nagao, Kazuhiro Suzuki, Masami Kitagawa, Eri Inami, Takao Yasui, Hiroaki Kajiyama
    • 学会等名
      第10回日本細胞外小胞学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ドラッグリポジショニングに基づく絨毛癌に対する新規治療薬開発2023

    • 著者名/発表者名
      吉田康将、渡邉絵里、今川卓哉、安井裕子、西子裕規、柴田真由、小田由加里、西野公博、山本英子、新美薫、梶山広明
    • 学会等名
      第31回日本胎盤学会学術集会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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