研究課題
若手研究
胎児発育不全児は胎盤機能低下に起因した慢性的な低酸素血症により死亡や神経学的後遺症の罹患率が高い。近年、胎児発育不全児では脳で酸化ストレスが亢進していることが報告されており、母体に抗酸化物質を投与することにより、胎児発育不全児に生じる脳障害を抑制できないかと考えた。滋賀医科大学産科学婦人科学講座で開発しているポリグリセロール修飾した超常磁性酸化鉄ナノ粒子(SPION-PG)は、抗酸化作用・分散性・ステルス性に優れている。本研究ではラット胎児発育不全モデルにSPION-PGを投与し、SPION-PGによる脳保護効果を検証し、最終的には胎児発育不全児の死亡や神経学的後遺症を克服することを目指す。