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子宮頸部分葉状頸管腺過形成の悪性化リスク評価のための網羅的分子遺伝学的解析研究

研究課題

研究課題/領域番号 23K15839
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分56040:産婦人科学関連
研究機関琉球大学

研究代表者

川上 史  琉球大学, 医学(系)研究科(研究院), 教授 (40565678)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2025-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2024年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
2023年度: 2,600千円 (直接経費: 2,000千円、間接経費: 600千円)
キーワード子宮頸癌 / HPV非依存性 / 空間トランスクリプトーム / 腺癌 / 葉状頸管腺過形成 / NGS / バイオマーカー
研究開始時の研究の概要

子宮頸部の分葉状頸管腺過形成(LEGH)は成人女性の0.8%程度にみられる変化で、子宮頸部腺癌の20-25%を占めるHPV非依存性腺癌の前駆病変であるが、有効な検診法や予防法はない。HPV非依存性子宮頸部腺癌の罹患数・死亡数の減少、妊孕性の温存のためには、LEGHが癌へ進展するリスク評価法を確立する必要がある。本研究ではHPV非依存性子宮頸部腺癌の早期診断および最適な患者管理アルゴリズムを提唱することを目的として、LEGHの長期観察データベースから、その自然史を明らかにし、次世代シークエンス法を用いた分子遺伝学的背景の網羅的な解析により、発癌リスクの指標となるバイオマーカーの同定を試みる。

研究実績の概要

ヒトパピローマウイルス (Human papillomavirus: HPV) 非依存性子宮頸部腺癌の早期診断および患者管理のための最適なアルゴリズムを提唱するために、その前駆病変である葉状頸管腺過形成 (lobular endocervical glandular hyperplasia: LEGH)の遺伝子発現状況の全体像を調べ、病態に関する理解を深めること、その中から癌に進展するリスクを評価できる指標をみつけるための検討を行った。具体的には、異型度の様々なLEGH、およびLEGHに浸潤癌を伴った症例2例を選び、組織切片を貼り付けたプレパラート上で領域ごとの遺伝子の発現状況を検討する空間トランスクリプトーム解析を行った。遺伝子の発現状況の違いからグループ分けしたデータと、LEGHの異型や併存する浸潤癌など隣り合う異なった組織像を示す領域を照らし合わせ、LEGHの上皮内癌への変化や、より高悪性度の高い浸潤癌への進展に重要な遺伝子の変化を詳しく調べている。これまでの検討から、LEGHの細胞異型によりmRNA レベルで発現の亢進がみられ、それから作られるタンパク質が免疫組織化学と呼ばれる染色法により可視化できる遺伝子が複数見いだされている。そのうちのいくつかは、他臓器の癌において悪性度にかかわる因子として報告があり、LEGHやHPV非依存性子宮頸部腺癌の病理組織標本を用いたタンパクの発現の検討を試みている。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

LEGH2例の空間オミクス解析を行い、臨床的意義のある変化を抽出している段階で、概ね順調に進展している。

今後の研究の推進方策

LEGHの異型や併存する浸潤癌など隣り合う異なった組織像を示す領域による遺伝子発現の異なるものの抽出を完遂し、LEGHの癌化リスクの層別化に役立つマーカーを検討する。検討結果について学会での発表や投稿を準備する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (2件) (うち査読あり 2件)

  • [雑誌論文] 浮遊核分裂/頂端核分裂2024

    • 著者名/発表者名
      川上史
    • 雑誌名

      病理と臨床 臨時増刊号

      巻: 42 ページ: 286-287

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [雑誌論文] 最新のWHO分類と取扱い規約2023

    • 著者名/発表者名
      川上史・三上芳喜
    • 雑誌名

      病理と臨床

      巻: 41 ページ: 1126-1130

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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