研究課題/領域番号 |
23K15848
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56040:産婦人科学関連
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研究機関 | 東京慈恵会医科大学 |
研究代表者 |
竹中 将貴 東京慈恵会医科大学, 医学部, 講師 (00433988)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 390千円 (直接経費: 300千円、間接経費: 90千円)
2024年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
2023年度: 2,080千円 (直接経費: 1,600千円、間接経費: 480千円)
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キーワード | 子宮体癌 / 分子分類 / 機械学習 |
研究開始時の研究の概要 |
近年の統合的ゲノム解析技術の飛躍的な進歩により、子宮体癌における主要な治療関連遺伝子異常や、予後の異なる4つの分子生物学的サブグループ分類が報告され、既に諸外国では分子生物学的特性を考慮した新たな子宮体癌の治療・管理指針が作成されている。本研究では、近年飛躍的に進化している機械学習を用いて、子宮体癌の術前内膜生検検体や手術検体の病理スライドを画像データとして入力することで、上記の生物学的サブグループ分類や主要治療関連遺伝異常の予測が可能となる新規分類器を開発し、子宮体癌のprecision medicineに直結する臨床的かつ実用的な新規分子診断法の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
本研究は、子宮体癌の術前内膜生検検体や手術検体の病理スライドを画像データとして入力することで、上記の生物学的サブグループ分類や主要治療関連遺伝異常の予測が可能となる新規分類器を開発し、子宮体癌のprecision medicineに直結する臨床的かつ実用的な新規分子診断法の確立を目指す研究である。1つ目の目的は「日本人子宮体癌における分子生物学的特性の同定」であり、本年度はこの目的の達成のための準備を行なった。 本年度行ったのは、①倫理員会への申請、②解析対象症例の臨床病理学的データのアップデートおよび妥当性の検証、③子宮体癌における遺伝子以上の同定およびそれらに基づく分子分類手法や臨床病理学的情報との関連解析手法の検討、である。①に関しては研究者所属機関において研究実施のために必要十分と考えられる倫理委員会への申請を行なった。②に関しては解析対象候補となる120例の子宮体癌症例の臨床情報(基本情報、家族歴、既往歴、病理診断、手術歴、薬物治療歴、血液検査データ、画像検査データ、予後関連データなど)に間違いがないかを確認し、欠損値を有する部分や今後分子生物学的特徴との関連解析に必要と考えられる情報に関しては、当該データのアップデートを行った。③に関しては、POLE遺伝子およびTP53遺伝子を含む子宮体癌における主要遺伝子異常同定のためのカスタムパネルのデザインおよびプロトコールの確認、MSH/MSH6/MLH1/PMS2などのミスマッチリペア関連タンパクの免疫染色を行うための抗体の選出およびプロトコールの確認を中心に施行した。 次年度は、本年度確定した対象症例のFホルマリン固定パラフィン包埋を使用し、研究を行なっていく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
現時点での進捗状況は概ね順調である。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、本年度抽出した最終的な解析対象症例96例のFFPEを用いて、作成したプロトコールに則り、ホルマリン固定パラフィン包埋を用いてDNA抽出・次世代シークエンサーを用いたターゲットシークエンシング・免疫染色等を行い各症例の遺伝子異常や分子分類を同定する。さらに同定された遺伝子異常及び分子分類と、臨床病理学的データとの関連解析を行う予定である。
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