研究課題/領域番号 |
23K15859
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 群馬大学 |
研究代表者 |
井田 翔太 群馬大学, 医学部附属病院, 助教 (00814211)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2024-03-31
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研究課題ステータス |
中途終了 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2026年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
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キーワード | 頭頸部癌 / 循環癌細胞 / 癌関連線維芽細胞 / 癌関連繊維芽細胞 / 頭頸部扁平上皮癌 |
研究開始時の研究の概要 |
癌組織から末梢血中に漏出した循環癌細胞は癌の進展・転移において重要なカギを握る細胞集団である。一方で癌微小環境における癌関連線維芽細胞もまた、様々な因子を介して癌細胞と連絡し癌の増殖や浸潤の促進・治療抵抗性に寄与する因子とされる。我々は癌関連線維芽細胞が血液中にも存在し、循環癌関連線維芽細胞として循環癌細胞と共に血液中を遊走することで転移形成に関与しているのではないかと推測している。本研究は、頭頸部癌患者における循環癌関連繊維芽細胞の同定・また循環癌細胞との関連を含めた生物学的特徴の解析を行い、liquid biopsy検査や治療ターゲットとして臨床応用可能か検討を行うことを目的としている。
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研究実績の概要 |
当教室では、癌患者の末梢血中に存在する循環癌細胞 (circulating tumor cells: CTCs)についてマイクロフィルター法やCD45 negative selection法によるCTCs分離を行い、遺伝子学的・分子生物学的解析等を行いその生物学的特徴について報告してきたが、一方で癌微小環境を担う癌関連線維芽細胞(cancer associated fibroblasts: CAFs)も、様々な液性因子を介して癌細胞とクロストークすることで転移形成・治療抵抗性に関与することが知られている。またCAFsがCTCsと共に血液中にも存在・遊走することで、血液中においても癌微小環境が形成され、更に転移形成に関与しているのではないかと推測している。そこでCTCsと並行してcirculating CAFsについても同定・生物学的特徴の解析を行うことを目的とした。本年度はcCAFsの同定法の確立を目的とした実験を行った。末梢血中を循環しているCAFsはごく微量であり、その同定方法として確実な手法はないため、CTCs単離で用いたCD45-depletion法の応用を試み、線維芽細胞関連遺伝子(FAP/PDGFRA/ACTA2)による遺伝子学的検索を行った。まず、Preliminary studyとして培養したCAFsを健常人より採取した血液サンプルに濃度を変えてspikeし、CD45-depletion法を用いて白血球を除去した後にPCRを用いて前述の3遺伝子について解析したところ、FAPにおいてCAFs濃度とCt値の相関を認め、cCAFs検出のマーカーとして選択した。頭頸部扁平上皮癌患者全77例から採取した血液サンプルを用いて同様の解析を行なったところ、FAPは15例(19%)において陽性を認めた。
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