研究課題/領域番号 |
23K15870
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 国際医療福祉大学 |
研究代表者 |
岡 愛子 国際医療福祉大学, 医学部, 助教 (40865234)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 2,730千円 (直接経費: 2,100千円、間接経費: 630千円)
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キーワード | プレボテラ属細菌 / IL-10 / 抗炎症作用 / 慢性副鼻腔炎 / 鼻茸 / プロバイオティクス |
研究開始時の研究の概要 |
慢性副鼻腔炎の中でも鼻ポリープを伴うものや喘息を合併している場合、内服や点鼻などの治療が無効であることが多く、手術後の再発も多い。最近のアレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法の研究で、口腔内のプレボテラ属細菌により治療効果が上がる可能性が示された。今回の研究では、慢性副鼻腔炎の鼻ポリープ形成を抑える治療にもプレボテラ属細菌が利用できるのではないかという仮説を立てた。鼻ポリープの細胞をプレボテラ属細菌で刺激することで炎症の数値が抑えられるかを調べ、もしその効果が認められれば治療薬への応用を考えている。
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研究実績の概要 |
我々の先行研究で、アレルギー性鼻炎に対する舌下免疫療法において口腔内細菌叢に存在するプレボテラ属細菌が単球由来細胞によるIL-10(制御性サイトカイン)産生を誘導し、治療効果を増強する可能性を報告した(Oka A, Okano M, et al. Allergy 76: 2617-2620, 2021)。本研究では慢性副鼻腔炎においてもプレボテラ属細菌がIL-10産生を誘導して炎症を抑制する可能性を検討する。 初年度は単球由来細胞をプレボテラ属細菌で刺激し、プレボテラ濃度依存的なIL-10産生誘導を確認した。ただし他の細菌(大腸菌)でもIL-10産生誘導が確認できたため、抗菌薬(ポリミキシンB)を併用することによりIL-10産生誘導効果を阻害できるかを検討した。抗菌薬の併用により、大腸菌刺激ではIL-10産生が阻害されたが、プレボテラ属刺激ではIL-10産生が増強した(論文受理、ahead of print)。プレボテラ属細菌は特殊なIL-10誘導機序を持つ可能性があり、治療応用を目標としてIL-10産生機序解明を目指す。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
プレボテラ属細菌刺激により単球由来細胞(THP-1細胞)からIL-10産生誘導が確認されたこと、抗菌薬併用実験により他の細菌とのIL-10産生誘導機序の違いが示唆されたことを論文としてまとめて投稿し、受理された。
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今後の研究の推進方策 |
IL-10産生誘導機序解明のため、作用機序の異なる抗菌薬を使用して実験を行う。また慢性副鼻腔炎に対する手術で得られた鼻茸を使用し、プレボテラ属細菌による刺激で鼻茸細胞からIL-10産生誘導が見られるか確認し、IL-10産生量と臨床所見(CTスコアや再発)との比較を行う。 研究代表者が2023年4月から留学開始となり、留学先ではプレボテラ属細菌を含む鼻腔細菌叢解析と臨床所見との比較を行う予定である。本年度(2024年度)よりサンプル採取を開始予定。
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