研究課題/領域番号 |
23K15881
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
鈴木 崇祥 北海道大学, 大学病院, 特任助教 (30581037)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | 光免疫療法 / 低酸素環境 |
研究開始時の研究の概要 |
がんの難治化に関与する因子として、腫瘍周囲の低酸素環境があげられる。低酸素環境においては薬物療法や放射線治療の感受性が低下することが知られている。世界に先駆けて本邦で新規承認された光免疫療法は、従来の治療と異なり低酸素環境下においてこそ高い治療効果を発揮する可能性がある。本研究では、臨床検体・細胞株・動物モデルを用いて酸素環境が光免疫療法に与える影響について検討し、臨床応用への展開を目指す。
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研究実績の概要 |
光免疫療法の特徴として、低酸素状態における高い薬剤活性と赤色光照射“直後”の腫瘍細胞の崩壊が挙げられる。一般にがんは低酸素状態になりやすく、頭頸部扁平上皮癌においても低酸素環境下で放射線療法や化学療法に対して抵抗性を示すことが知られている(Roma-Rodrigues, Int. J. Mol. Sci. 2019)。光免疫療法の鍵となるAPCの薬剤活性は低酸素環境で抑制されず、むしろ促進され るため(Inanami, ChemPhotoChem, 2022)、光免疫療法は治療性抵抗を示す症例に対して福音となる可能性を秘めている。一方で、腫瘍崩壊後の二次的な腫瘍免疫誘導において低酸素環境は不利に働く可能性もあり、実際に体内でAPCの疎水化・細胞破壊・腫瘍免疫の賦活化に低酸素環境がどのような影響を与えるかは不明である。 本研究では光免疫療法の有効性における低酸素の影響を検討する。また有効性に関する酸素環境の関与が明らかとなった場合、腫瘍崩壊後(≒赤色光照射直後)に酸素環境変化を誘導することで、薬剤活性促進と腫瘍免疫誘導の両立が可能となる。本研究では腫瘍内酸素環境をターゲットにした光免疫療法の補助治療の開発・発見を目指す。 ・2023年度(令和5年度)研究進捗状況の報告 本研究では腫瘍の低酸素環境が光免疫療法の有効性に与える影響を検討することを目的としているが、その治療特性上、病変への適切な赤色光照射が重要となる。したがって本研究において、まずはじめに正確かつ高精度の照射を可能にするシステムが不可欠と考え、治療計画シミュレーションソフトウェアの開発を行なった(Suzuki T, Int J Clin Oncol, 2024)。また症例の蓄積・臨床検体の取得を行なった。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
実臨床での治療を通して順調な症例の蓄積・臨床検体の取得ができている。正確かつ高精度の赤色光照射システムの開発を達成し、臨床検体・細胞株・動物モデルを用いた実験の準備がほぼ終えられている。
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今後の研究の推進方策 |
症例の蓄積・臨床検体の取得、臨床検体を用いた低酸素環境と腫瘍免疫の関連を検討する(酸素環境の半定量化、樹状細胞のマーカー(CD80, CD86, HLA-DR, CD40)、TLR4活性化マーカー(IKK, IKB, NF-kB)、IL1b, IL-12, IL-17などの評価)。
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