研究課題/領域番号 |
23K15882
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56050:耳鼻咽喉科学関連
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研究機関 | 山形大学 |
研究代表者 |
新川 智佳子 山形大学, 医学部, 助教 (00571647)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2024年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2023年度: 3,380千円 (直接経費: 2,600千円、間接経費: 780千円)
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キーワード | TEN test / ノイズキャンセリング耳栓 / 聴覚情報処理障害 / 隠れ難聴 / 聞き取り困難症 |
研究開始時の研究の概要 |
難聴の自覚のない聴力正常なヒトを対象に67-S語表を用いた静寂下と雑音下の語音聴力検査、ABR、蝸電図、聴覚情報処理検査、高周波聴力検査を行い、正常範囲を設定する。対象として、「純音聴力検査が正常で、騒音下で聞き取りにくさ」を訴える患者に対し、同様の検査を行う。症例に応じて、WAISやWISC等の発達検査を行う。
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研究実績の概要 |
純音聴力検査の聴力閾値は正常にも関わらず、雑音下の聞き取り困難を呈する場合には隠れ難聴 (Hidden hearing loss, HHL)と聴覚情報処理障害 (auditory processing disorder, APD)/聞き取り困難 (listening difficulties, LiD)との鑑別が問題となってくる。これまで、AP/LiDの定義は曖昧であったが、阪本らはAPD/LiDの定義を1)聞き取り困難の自覚症状を持っている。2)末梢性の聴覚障害を認めないと定義しており、今後はHHLの診断方法の確立が必要となる。当科では蝸牛不感領域 (cochlear dead region, CDR)を検出できるTEN testを導入した。はじめに、自覚症状のない聴力正常の20歳代成人 (男性4人、女性6人 合計10人)を対象にTEN testを実施し、各周波数における基準値を設定した。今後は①聞き取り困難を訴える症例、②純音聴力検査にて40dB以上60dB以内の感音難聴症例を対象にTEN testを施行し、HHL診断の有用性について検討する。 また、HHLやAPD/LiD症例では雑音下の聞き取り困難を訴えるため、ノイズキャンセリング耳栓の貸し出しを開始した。この効果を確認するため、Speech spatial and qualities (SSQ) of hearingや補聴器の有効性評価簡略化版 (APAHB)を用いたアンケート調査を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
TEN test ①聞き取り困難を訴える症例:順調に症例数が増えている ②純音聴力検査にて40dB以上60dB以内の感音難聴症例:症例数が伸びていない。 ノイズキャンセリング耳栓 順調に試聴症例が増えている。
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今後の研究の推進方策 |
純音聴力検査にて40dB以上60dB以内の感音難聴症例に対し、TEN testを積極的に行っていく。ノイズキャンセリング耳栓の試聴、アンケート調査も進めていく。
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