研究課題
若手研究
未曾有の高齢社会を経験している本邦において、健康寿命延伸は喫緊の課題である。加齢等による転倒リスクとして前庭障害が挙げられ、前庭神経炎等を伴う高度前庭障害に対する根治治療法は、いまだに確立されておらず、リハビリテーションの効果も乏しい。また、世界的にみても内耳前庭有毛細胞の再生を目指した基礎研究は、聴覚系研究に比して極めて報告が少なく、高度前庭障害に対する新規の根治的治療法の開発が急がれる。そこで、多能性幹細胞(ES細胞)を用いて内耳前庭有毛細胞を特異的に創生し、細胞移植治療を念頭においた高度前庭障害再生・治療を目指す本研究を計画した。