研究課題/領域番号 |
23K15925
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分56060:眼科学関連
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研究機関 | 千葉大学 |
研究代表者 |
秋葉 龍太朗 千葉大学, 大学院医学研究院, 助教 (70963049)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2027年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2026年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2025年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2024年度: 2,210千円 (直接経費: 1,700千円、間接経費: 510千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | 網膜変性 / 細胞治療 / ES細胞 / 視細胞移植 / 電子顕微鏡 / シナプス / 可塑性 |
研究開始時の研究の概要 |
網膜色素変性症は種々の遺伝子変異により視細胞が変性する重篤な網膜変性疾患であり、末期には視力に重要な網膜中心窩に変性が及ぶことで失明に至るが、現時点で治療法はない。網膜変性モデル動物に幹細胞由来の網膜シートを移植することが視機能回復に貢献することが知られているが、視力に重要な網膜中心窩が再生可能であるかは重要な課題でありながら明らかになっていない。申請者らはマカクザルにレーザーを用いて中心窩の網膜変性モデルを作成し、ヒトES細胞由来の網膜シートを移植後に電子顕微鏡を用いてシナプスレベルで網膜回路を解析することで、中心窩網膜の視機能ネットワークが再生可能であるかを明らかにする。
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研究実績の概要 |
網膜色素変性症は種々の遺伝子変異により視細胞が変性する重篤な網膜変性疾患であり、末期には視力に重要な網膜中心窩に変性が及ぶことで失明に至るが、現時点で治療法はない。網膜変性モデル動物に幹細胞由来の網膜シートを移植することが視機能回復に貢献することが知られているが、視力に重要な網膜中心窩が再生可能であるかは重要な課題でありながら明らかになっていない。申請者らはマカクザルにレーザーを用いて中心窩の網膜変性モデルを作成し、ヒトES細胞由来の網膜シートを移植後に電子顕微鏡を用いてシナプスレベルで網膜回路を解析することで、中心窩網膜の視機能ネットワークが再生可能であるかを明らかにする。計画1年目である本年は、神戸アイセンター研究所・理化学研究所において、マカクザル中心窩付近にレーザーを行い、ヒトES細胞由来網膜組織を移植し、移植1年弱が経過した時点で眼球摘出を行なった。摘出した眼球は4%グルタルアルデヒドで固定したのち、生理学研究所に移送した。その後、電子顕微鏡用の前処理を行い、シリアルブロックフェイス走査型電子顕微鏡(SBFSEM)による撮影を行った。撮影は、30um x 30 um程度のタイルを6 x 5 tileの合計30tileを、Z軸方向に約1500枚程度撮影を行った。今後は千葉大学にて撮影した画像のタイリング・アラインメントを行った後、シナプスやconnectomics解析を行うことで、ES細胞由来の網膜組織がホスト網膜とシナプスを形成しているか、また移植後のホスト網膜が網膜回路のリモデリングを行っているかを解析していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
計画1年目である本年は、神戸アイセンター研究所・理化学研究所において、マカクザル中心窩付近にレーザーを行い、ヒトES細胞由来網膜組織を移植し、移植1年弱が経過した時点で眼球摘出を行なった。摘出した眼球は4%グルタルアルデヒドで固定したのち、生理学研究所に移送した。その後、電子顕微鏡用の前処理を行い、シリアルブロックフェイス走査型電子顕微鏡(SBFSEM)による撮影を行った。撮影は、30 um x 30 um程度のタイルを6 x 5 tileの合計30tileを、Z軸方向に約1500枚程度撮影を行った。研究はおおむね研究計画通りに進捗している。
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今後の研究の推進方策 |
今後は千葉大学にて撮影した画像のタイリング・アラインメントを行った後、シナプスやconnectomics解析を行うことで、ES細胞由来の網膜組織がホスト網膜とシナプスを形成しているか、また移植後のホスト網膜が網膜回路のリモデリングを行っているかを解析していく予定である。研究成果については、国内、国外の学会で発表のうえ、海外の査読付き学術誌に投稿予定である。
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