重症心身障害児者(以下、重症児者)における嚥下機能の低下の原因は、原疾患の進行や加齢など多様であるが、予防できる可能性があるものとしては廃用が挙げられる。廃用性筋萎縮の防止のためには、高頻度の筋活動が必要とされており、嚥下関連筋においては日常の嚥下頻度が廃用性筋萎縮に関連する可能性がある。そこで、本研究では重症児者の嚥下頻度が嚥下関連筋の廃用に与える影響を検討するため、①重症児者における日常の嚥下頻度の測定とその被験者内信頼性の評価、②重症児者の嚥下頻度と嚥下関連筋量の相関の評価、③嚥下頻度とその他の複数の因子を含めた多変量解析による嚥下関連筋量に関連する因子の評価を行う。
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