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ミティス群レンサ球菌が産生する細胞外小胞と亜鉛メタロプロテアーゼの機能解明

研究課題

研究課題/領域番号 23K15981
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57020:病態系口腔科学関連
研究機関鹿児島大学

研究代表者

松本 愛理  鹿児島大学, 医歯学域歯学系, 助教 (00962424)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
キーワード細胞外小胞 / レンサ球菌 / 亜鉛メタロプロテアーゼ / 口腔内細菌 / 病原因子
研究開始時の研究の概要

ヒト口腔内の主要な常在細菌であるミティス群レンサ球菌 (MGS) は,菌血症や感染性心内膜炎の起因菌である.近年,MGS に属する肺炎球菌から細胞外小胞 (MV) が分泌されることが示された.また,肺炎球菌が産生する亜鉛メタロプロテアーゼの一つである ZmpB は,MV に包含されており,炎症を誘発する新規の病原因子として報告された.本研究では,ZmpB の標的分子,作用機序,および MV の宿主への作用と ZmpB の役割の解明を目的とする.本研究で得られる知見は,超高齢社会での増加が懸念されるレンサ球菌感染症の新たな予防法や感染制御法の提案に繋がる可能性がある.

研究実績の概要

細菌が産生する細胞外小胞 (MV) は,核酸やタンパク質のキャリアーとして働くため,様々な生命現象に関わる.グラム陰性菌の MV について,抗菌薬耐性,栄養素獲得,宿主への炎症惹起などの多岐に渡る作用が報告されている.一方,グラム陽性菌の MV については,近年,その存在が明らかになったばかりであり,十分な検討は行われていない.ヒト口腔内の主要な常在細菌であるミティス群レンサ球菌における MV の産生は,肺炎球菌でのみ報告されており,詳細は不明である.本研究では,ミティス群レンサ球菌が産生する MV を同定し,宿主への作用機序を解明することを目的とする.まず,MV を産生する菌株を選択し,MV の分離精製と含有タンパク質を同定した.続いて,ヒト肺癌細胞株とマクロファージ様に分化させた THP-1 細胞を用いて,MV の培養細胞への作用を検討した.その結果,ミティス群レンサ球菌は一部の株で MV を産生し,粒径は肺炎球菌の MV と類似することが明らかとなった.また,含有タンパク質を LC-MS/MS 解析により同定したところ,肺炎球菌と同様に細胞質成分を多く含む小胞であることや,亜鉛メタロプロテアーゼ,細胞障害性コレステロール依存性細胞溶解毒素などの病原因子を包含していることが確認された.さらに,MV はヒト肺癌細胞株に取り込まれ,マクロファージの炎症性サイトカイン産生量を増加させることが示された.

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

MV の産生確認および含有物質を同定し,ヒト細胞株に対する MV の細胞障害性やサイトカイン産生量の変化を確認した.したがって,おおむね順調に進展していると考えられる.

今後の研究の推進方策

MV に包含されている亜鉛メタロプロテアーゼと MV に関する解析を継続する.また,MV の細胞障害性やサイトカイン産生量に与える影響について,好中球を用いて検討を行う.さらに,マウスに鼻腔より感染させることで,宿主に与える影響を検討するとともに,レンサ球菌感染に対するワクチンとしての効果を評価する.

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (2件)

すべて 2023

すべて 学会発表 (2件)

  • [学会発表] ミティス群レンサ球菌における メンブランベシクルの産生とその作用特性2023

    • 著者名/発表者名
      松本 愛理, 大貝 悠一, 田端 厚之, 住友 倫子, 中田 匡宣
    • 学会等名
      九州微生物研究フォーラム2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] ミティス群レンサ球菌が産生する細胞外小胞の作用特性の解明2023

    • 著者名/発表者名
      松本 愛理,大貝 悠一,住友 倫子,中田 匡宣
    • 学会等名
      第65回 歯科基礎医学会学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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