研究課題/領域番号 |
23K15982
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 埼玉医科大学 |
研究代表者 |
沢田 圭佑 埼玉医科大学, 医学部, 助教 (30784384)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
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キーワード | EBVMCU / Epstein-Barr virus (EBV) / PD-L1 / MTX-DLBCL / EBV+DLBCL |
研究開始時の研究の概要 |
歯科医が日常診療で遭遇する疾患の一つにリンパ腫がある。その一部は Epstein-Barr virus (EBV) が関与し、大型 B 細胞の増殖を特徴とする。それらには医原性の MTX 関連びまん性大細胞型 B 細胞リンパ腫 (MTX-DLBCL)、EBV 感染を伴う非医原性の EBV+DLBCL、そして WHO分類 で新たに記載された EBV 陽性粘膜皮膚潰瘍 (EBVMCU) がある。これらは治療方針が異なるため鑑別が必要だが、分子基盤を基にしたバイオマーカーは現在のところない。本研究では近縁疾患と考えられる三病型の分子病態を解明し、新規バイオマーカーの同定を試みる。
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研究実績の概要 |
口腔には免疫低下を背景に発症し、EBVMCU の近縁疾患と考えられる大型 B 細胞リンパ腫が他に二つある。免疫抑制薬 (MTX) の投与により生じる医原性の MTX-DLBCL と、加齢 (免疫老化) を主な原因とする EBV 感染を伴う非医原性の EBV+DLBCL である。これらは近縁疾患にも関わらず臨床経過が大きく異なり、EBVMCU のほぼ全例と MTXDLBCL の半数以上が休薬などの免疫抑制からの離脱で自然消退する一方、MTX-DLBCL の残り 4 割は自然消退せず、EBV+DLBCL と同様に免疫化学療法 (R-CHOP など) が必要になる。このような臨床経過の違いは、宿主の免疫力とリンパ腫細胞の増殖能や免疫逃避力のバランスの上に成り立っており、宿主の免疫監視・逃避機構を担う PD-1/PD-L1 経路を主軸とする腫瘍の免疫微小環境が深く関与しているものと考えられているが、これまで PD-L1 に関する知見は免疫組織化学を用いた検討に留まっており、詳細なゲノム解析には至っていない。本研究の目的は、EBVMCU とその近縁疾患 (MTX-DLBCL, EBV+DLBCL) との病態解明を通じ、これらの鑑別に有用なバイオマーカーの同定である。これまで、研究計画の①症例抽出、②遺伝子変異解析パネル作製、③臨床・病理学的データ抽出および解析、④PD-L1の免疫染色とFISH、⑤FFPEからDNA/RNAの抽出、⑥NGSによる遺伝子変異解析、⑦nCounterによる遺伝子発現解析までを終了し、現在は⑧プロファイル作製を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
これまで、研究計画の①症例抽出、②遺伝子変異解析パネル作製、③臨床・病理学的データ抽出および解析、④PD-L1の免疫染色とFISH、⑤FFPEからDNA/RNAの抽出、⑥NGSによる遺伝子変異解析、⑦nCounterによる遺伝子発現解析までを終了し、現在は⑧プロファイル作製を行っている。⑧が終了した後は⑨バイオマーカーの抽出と免疫染色を行うことで研究計画は終了の予定である。
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今後の研究の推進方策 |
当初の研究計画に則り研究を推進し、これまでの研究内容をより一層深めつつ、研究終了を図る。特に遺伝子変異解析、遺伝子発現解析を基としたバイオマーカーの抽出および、免疫染色を重点的に行う予定である。
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