研究課題
若手研究
唾液腺腫瘍はそれぞれ予後が異なるため病理診断には高い精度が要求されるが、組織像の多彩性から病理診断に苦慮する症例に度々遭遇する。多彩な組織像を示す理由の1つに腫瘍性筋上皮細胞(NMC)の存在が挙げられる。NMCは形態学的に存在を確認することは難しく、免疫染色を用いた診断が主流だが、NMC特異的なマーカーがなく複数のマーカーを併用するため、生検材料などの極小検体に対しては残検体の量を気にしながらマーカーの選定を行わざるを得ない。本研究は唾液腺腫瘍の診断に使用できるNMC特異的マーカーの新規開発を目的とし、簡便にNMCの存在検討が行えることにより唾液腺腫瘍の病理診断の一助となるものと確信している。