研究課題/領域番号 |
23K15985
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57020:病態系口腔科学関連
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研究機関 | 帝京大学 |
研究代表者 |
土谷 麻衣子 帝京大学, 医学部, 助教 (60895027)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 口腔癌 / 細胞外小胞 / エクソソーム / periostin / リンパ節転移 / 癌微小環境 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔扁平上皮癌においてリンパ節転移は重要な予後因子であり、治療戦略において頸部リンパ節転移の制御は非常に重要である。悪性腫瘍は、腫瘍の転移前に、転移に適した土壌いわゆる「前転移ニッチ」を転移先の臓器に形成することが知られている。本研究では、細胞間コミュニケーションの一役を担うとされる細胞外小胞の一種であるエクソソームと分泌型細胞外マトリクスタンパク質であるペリオスチンに着目し、口腔扁平上皮癌による頸部リンパ節の「前転移ニッチ形成」の機序解明を目的とする。
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研究実績の概要 |
口腔扁平上皮癌はリンパ行性転移を起こしやすく、頸部リンパ節転移の有無は重要な予後決定因子である。そのため、リンパ節転移を制御しうる治療法の確立が望まれているが、リンパ節転移における詳細なメカニズムは未だ明らかにされていない点も多い。細胞外小胞は種々の細胞から分泌される小胞で、その内部には miRNA をはじめとした核酸やタンパク質が含包されており、細胞外コミュニケーションに一役を担っていると報告されている。本研究では、口腔扁平上皮癌細胞株より回収した細胞外小胞内の miRNA 等のマイクロアレイ解析や、その結果推定された候補因子を用いた機能実験を通して、口腔扁平上皮癌における頸部リンパ節転移の機序解明を試みる。 当該年度は、in vitro での実験を中心に行い、複数種の口腔扁平上皮癌細胞株を用いて種々の条件検討を行なってきた。今後、回収した細胞外小胞から候補因子の絞り込みを行い、リンパ管内皮細胞等を用いた機能解析を進めていく。また、今後行う予定である舌癌病理標本を用いた臨床病理学的検討のために、 in vitro での実験と並行して、該当症例の抽出と研究倫理審査委員会への申請を進める予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
本年度は、研究室の体制の変更に伴って、本研究に割くことの可能なエフォートが減少してしまった。また、条件検討に時間を要しているため進捗は遅れていると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
本年度は、口腔扁平上皮癌細胞株より回収した細胞外小胞とリンパ管内皮細胞を用いて、in vitroでの実験を継続していく。また、アレイ解析により推定される候補因子を用いて、機能解析を行っていく。上記と並行して、今後行う予定である臨床病理学的検討のための舌癌症例の抽出を行う。また、それに先立ち、研究代表者の所属する大学の研究倫理審査委員会に研究倫理審査の申請を進める予定である。
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