研究課題/領域番号 |
23K15992
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57030:保存治療系歯学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
金本 佑生実 北海道大学, 大学病院, 医員 (80972976)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
2024年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 歯周病光治療 / UV222nm / 抗菌光線力学療法(a-PDT) / ヒドロキシラジカル(OHラジカル) / 歯周ポケット充填剤 |
研究開始時の研究の概要 |
歯周病罹患歯はいまだ予後不良の転帰となることが多く,有効性の高い治療法の開発が望まれる.222nm紫外線(UV222nm)は強力な殺菌効果かつ生体安全性が知られており,将来的な医療応用が期待されている.UV222nmをH2O2に照射すると光分解が生じ,活性酸素であるヒドロキシラジカル(OHラジカル)が生成される.OHラジカルは酸化力が強く,バイオフィルム内の歯周病菌に対する高い殺菌効果が期待される.本研究ではUV222nmとH2O2の組み合わせによる新規抗菌光線力学療法を開発するため,歯周ポケット内に注入できるH2O2充填剤を創製し,UV222nm照射による新しい歯周病治療の効果実証を目指す.
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研究実績の概要 |
歯周病罹患歯はいまだ予後不良の転帰となることが多く,有効性の高い治療法の開発が望まれる.222nm紫外線(UV222nm)は強力な殺菌効果かつ生体安全性が知られており,将来的な医療応用が期待されている.UV222nmをH2O2に照射すると光分解が生じ,活性酸素であるヒドロキシラジカル(OHラジカル)が生成される.OHラジカルは酸化力が強く,バイオフィルム内の歯周病菌に対する高い殺菌効果が期待される.本研究は,UV222nm,H2O2の殺菌効果,ならびにUV222nmを照射することでH2O2から生成されるOHラジカルの殺菌効果を歯周病治療に応用することを検討し,そのために歯周ポケットに適用するH2O2充填剤を創製することが目的である.以下のように研究を進める. ①歯周病治療に効率的なOHラジカルを生成することができるH2O2充填剤の創製 ②UV222nm照射とH2O2充填剤,OHラジカルによる殺菌効果・細胞に対する影響の検証(生体外実験,in vitro) ③歯周病治療におけるa-PDTの実証(動物実験,in vivo) 令和5年度は,UV222nm照射で生じるH2O2分解促進によるOHラジカル生成効率が最大となるH2O2充填剤の検討を行った.H2O2充填剤の調製として,歯周ポケット内にH2O2を保持するためH2O2を増粘多糖であるアルギン酸でゲル化し,架橋剤濃度を変えることで最適な粘度調整を行った.光源は,UV222nm:特殊光源エキシマランプに有害波長を除去する光学フィルタを組み合わせた市販の照射装置を用いた.OHラジカル発生量は,UV222nm照射で誘起されるOHラジカル生成について,蛍光スペクトル測定にて同定,定量化した. 以上の研究から,令和6年度以降の生体外実験や動物実験に用いるH2O2充填剤の最適な組成割合を得ることができる.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
UV222nm照射で生じるH2O2分解促進によるOHラジカル生成効率が最大となるH2O2充填剤の検討を行っているが,粘度調整やUV222nm照射で誘起されるOHラジカル生成の同定,定量化が遅れており,H2O2充填剤の最適な組成割合を得られていないため.
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今後の研究の推進方策 |
UV222nm照射とH2O2充填剤を用いた殺菌効果・細胞増殖促進効果の検討 H2O2充填剤から生成したOHラジカルによる歯周病原因菌を含む種々の細菌に対する殺菌効果,細胞に対する影響(安全性試験)を抗菌性評価と細胞毒性評価を行い,明らかにする. UV222nm照射とH2O2充填剤を用いた歯周病治療の実証 歯周病によりダメージを受けた歯根膜や歯槽骨など歯周組織への影響や歯周病菌に対する殺菌作用の有効性を動物実験(ラット)で実証する. これらの結果をまとめ,UV222nm照射を応用した歯周病治療の有用性を検討し,関連する国内・国際学会で発表,英文誌に論文投稿を行う.
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