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インテリジェントDDSを目指した赤外応答性ハイドロゲルの開発

研究課題

研究課題/領域番号 23K16042
研究種目

若手研究

配分区分基金
審査区分 小区分57040:口腔再生医学および歯科医用工学関連
研究機関長崎大学

研究代表者

サファイー シルス  長崎大学, 医歯薬学総合研究科(歯学系), 客員研究員 (40968393)

研究期間 (年度) 2023-04-01 – 2026-03-31
研究課題ステータス 交付 (2023年度)
配分額 *注記
4,290千円 (直接経費: 3,300千円、間接経費: 990千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
キーワード薬剤徐放性 / ハイドロゲル / 非侵襲性 / 赤外応答性
研究開始時の研究の概要

本研究では、外部刺激としての赤外光に応答して「必要なタイミング」で「必要な量」の薬剤を放出可能な薬剤徐放材料の開発を試みる。温度上昇によりゾルへの相転移を示す、Upper Critical Solution Temperature(UCST)型のポリマーを用いる事で、加温により内包した薬剤が放出されるシステムを構築する。このシステムを外部刺激により効率的に動作するため、赤外光照射に対して高い発熱応答を示すカーボンナノチューブと融合する事により、赤外光を照射した部分のみが速やかにゾルへと相転移を示し、薬剤を放出する「インテリジェントDDSを目指した赤外応答性ハイドロゲルの開発」を試みる。

研究実績の概要

本研究では、外部刺激としての赤外光に応答して「必要なタイミング」で「必要な量」の薬剤を放出可能な薬剤徐放材料の開発を試みる。典型的な温度応答性ポリマーとは異なり、温度上昇によりゾルへの相転移を示す、Upper Critical Solution Temperature(UCST)型のポリマーを用いる事で、加温により内包した薬剤が放出されるシステムを構築する。このシステムを外部刺激により効率的に動作するため、赤外光照射に対して高い発熱応答を示すカーボンナノチューブと融合する事により、赤外光を照射した部分のみが速やかにゾルへと相転移を示し、薬剤を放出する「インテリジェントDDSを目指した赤外応答性ハイドロゲルの開発」を試みる。
本課題の熱上昇により可塑化するUCST型温度応答性ポリマーの試作については、N-イソプロピルアクリルアミド、アクリルアミド、ポリエチレングリコールに架橋剤としてメチレンビスアクリルアミド、更に物理的な架橋剤として12タングストリン酸を混合した水溶液を作成し、この溶液に重合開始剤として過硫酸カリウムを加え、加熱・重合させることにより、目標とした透明なゲルが得られた。得られたゲルは反応終了後には温度減少に伴い、白濁することが確認された。透過率測定により、ポリエチレングリコール含有量の増加に伴い相転移温度(透明・不透明の入れ替わる温度)が低下するUCST型のゾル-ゲル転位応答を示すことが確認された。ゲル相転移温度を跨いだ温度変化を加える事により可逆的なゾル-ゲル相転移が観察された。

現在までの達成度 (区分)
現在までの達成度 (区分)

2: おおむね順調に進展している

理由

本提案のキーとなる温度上昇により可塑化するLCST型ポリマーを作成し、熱応答による薬剤モデルのポリマーからの放出に成功した。また赤外線照射によるCNT
の熱応答特性を検討した。

今後の研究の推進方策

今年度までの検討で得られた温度応答性ポリマーゲルと光-熱変換効果を持つカーボンナノチューブとのハイブリッド材料を作成し、外部刺激としての赤外光照射によるゾル‐ゲル応答性とそれに伴う薬剤徐放挙動について検討する。また、カーボンナノチューブ(CNT)をベンゼン中へと分散し、コハク酸無水物を添加し、加熱・還流処理を行う化学処理を行ったところ、CNT表面へとカルボン酸の提示に成功し、水溶液への十分な分散が可能となった。この処理を行ったCNT誘導体を上述で得られたゲルへと含有させたところ、赤外光照射による効率的な温度上昇を示した。添加したゲルへの含有量に比例した温度上昇挙動が見られたので、次年度はその条件検討を実施する。

報告書

(1件)
  • 2023 実施状況報告書
  • 研究成果

    (5件)

すべて 2024 2023

すべて 雑誌論文 (1件) (うち査読あり 1件) 学会発表 (4件) (うち国際学会 2件)

  • [雑誌論文] A novel thermos responsible hydrogel composite: Controlled by infra-red irradiation2023

    • 著者名/発表者名
      S. Abe, M. NNesabi, S. Safaee, E. Seitoku, Y. Yato, A. Hyono, K. Nakanishi, Y. Era, M. Nakamura, T. Kusaka, A. Valanezhad, T. Takada, and I. Watanabe
    • 雑誌名

      Molecular Crystals and Liquid Crystals

      巻: 755 号: 1 ページ: 1-7

    • DOI

      10.1080/15421406.2023.2194600

    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 査読あり
  • [学会発表] Interaction of C60 fullerene with alkyl functionalized C60: A density functional theory study2024

    • 著者名/発表者名
      Shigeaki Abe 1, Sirus Safaee 1, Ikuya Watanabe 1 and Hiroto Tachikawa
    • 学会等名
      ISPlasma 2024
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] 表面化学修飾による選択的薬剤徐放キャリアの開発2023

    • 著者名/発表者名
      阿部薫明,サファイー シルス,江良裕子,バラネザハド アリレザ,渡邊郁哉
    • 学会等名
      第81回日本歯科理工学会学術討論会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
  • [学会発表] Development of medical adhesive materials with removability by external stimulation2023

    • 著者名/発表者名
      S. Safaee, K. Nakanishi, S. Abe, M. Nesabi, Y. Era, M. Nakamura, A. Hyono, A. Valanezhad, T. Takada, I. Watanabe and H. Murata
    • 学会等名
      KJF-ICOMEP 2023
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書
    • 国際学会
  • [学会発表] チタンインプラントのさまざまな個別治療および複合治療の評価2023

    • 著者名/発表者名
      S. Safaee, M. Nesabi, 阿部薫明, 岡﨑ひとみ, 吉田和弘, 渡邊郁哉, 村田比呂司
    • 学会等名
      日本補綴歯科学会 九州支部学術大会
    • 関連する報告書
      2023 実施状況報告書

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公開日: 2023-04-13   更新日: 2024-12-25  

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