研究課題/領域番号 |
23K16072
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57050:補綴系歯学関連
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研究機関 | 九州歯科大学 |
研究代表者 |
畑 賢太郎 九州歯科大学, 歯学部, 特別研修員 (20966650)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | 3Dプリント / 天然歯 / 人工歯 / 積層造形 / ポリマー含浸セラミックス / コンポジット |
研究開始時の研究の概要 |
オーラルスキャナーやCAD/CAMの進歩発展にともない、歯科治療のデジタル化が急速に進んでいる。光硬化型の積層造形(3Dプリント)は、CAD/CAM切削加工よりも造形精度が高く、複雑な形状が造形できるため、補綴装置の作製に適していると考えられる。しかし、3Dプリント可能な材料の選択肢は少なく、歯冠修復物として臨床使用できるものは仮歯用レジンに限られる。一方、申請者らの先行研究において、光硬化型3Dプリント可能であり、天然歯と同じ力学的性質をもつ新素材を開発した。本研究では独自開発した3Dプリント用新素材を活用し、天然歯の物性をもつ3Dプリント冠を創製することを目的とする。
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研究実績の概要 |
口腔内スキャナーやCAD/CAMシステムの進歩発展にともない、歯科補綴装置の作製におけるデジタル化が急速に進んでいる。光硬化型の積層造形(3Dプリント)は、CAD/CAM切削加工よりも造形精度が高く、複雑な形状が造形できるため、補綴装置の作製に適していると考えられる。しかし、3Dプリント可能な材料の選択肢は少なく、歯冠修復物として臨床使用できるものは仮歯用レジンに限られる。そこで本研究では独自技術を活用し、天然歯に近い物性をもつ3Dプリント冠を創製することを目的とする。目標を達成するため、ポリマー含浸セラミックスに着目した。ポリマー含浸セラミックスは、天然歯に近い力学的性質をもつことが知られている。一方、3Dプリント可能なポリマー含浸セラミックスの報告例は少ない。本年度は、ポリマー含浸セラミックスの光硬化型3Dプリント(液槽光重合法)に用いる3Dプリントセラミックレジン(前駆体)の調製を行った。まず、先行研究を参考として、シリカナノフィラー、ヒドキシエチルメタクリレート、有機溶媒、光重合開始剤、光吸収剤と混合攪拌して、セラミックレジンを調製した。フィラーの形状、サイズ、濃度を変えてさまざまな組成のセラミックレジンを作製し、3Dプリントを試みた。その結果、いくつかの組成のセラミックレジンは3Dプリントすることができたが、造形精度は低く、印刷不良が多かった。この原因として、フィラー状態(形状、サイズ、濃度)だけでは、造形精度に優れたセラミックレジンが作製できないと考えられる。フィラー以外に、レジンモノマーの種類や光重合開始剤の濃度、また3Dプリントの条件(積層レイヤー厚み、露光時間、リトラクト速度など)を最適化する必要があると考えられる。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初予定していた方法では、目的とする新規材料を作製することは困難であることがわかった。
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今後の研究の推進方策 |
3Dプリントに用いるレジンモノマーの種類として、さまざまなアクリレートモノマーについて検討を行う。
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