研究課題
若手研究
歯を抜去すると炎症反応が生じ,骨添加や骨吸収の過程を経て,顎堤の形態が大きく変化し,補綴歯科治療を困難にする.我々は炎症を惹起させたマウス歯周組織において, 近年,免疫学分野において注目されている自然リンパ球 Innate lymphoid cell(ILC)が存在することを確認し,ILCを欠損したマウスでは骨吸収が抑制される知見を得ている.このことから,炎症を伴う抜歯窩治癒過程においてILCが歯槽骨の形態変化を制御している可能性を着想した.本研究ではマウス抜歯モデルを行いて,抜歯窩におけるILCの挙動の変化を評価し,ILCが抜歯後の歯槽骨の形態変化に与える影響を明らかにする.