研究課題/領域番号 |
23K16120
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 九州大学 |
研究代表者 |
山内 昌樹 九州大学, 歯学研究院, 共同研究員 (60805282)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 口腔扁平苔癬 / mDC / DNAマイクロアレイ / カテプシンK |
研究開始時の研究の概要 |
OLP は白板症や他のびらん性疾患との鑑別が必須であり、一部のOLP症例では初期口腔癌への悪性転化が認められるため、OLP の発症・病態進展の抑制が重要である。 われわれはOLPの病態進展において、リンパ球浸潤におけるTh1/2 バランスと樹状細胞の関与に着目し、その病態進展には上皮由来のTSLP が関与していることを明らかにした。 本研究では、先行実験で上皮からの発現亢進を認めたカテプシンKに注目し、OLP の病態解明を目的に、カテプシンKの病態形成における役割について、Tg-マウス作成を含め詳細に検討する。最終的には同分子を標的とした治療戦略の確立を目指す。
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研究実績の概要 |
OLP は白板症や他のびらん性疾患との鑑別が必須であり、一部のOLP症例では初期口腔癌への悪性転化が認められるため、OLP の発症・病態進展の抑制が重要である。 われわれはOLPの病態進展において、リンパ球浸潤におけるTh1/2 バランスと樹状細胞の関与に着目し、その病態進展には上皮由来のTSLP が関与していることを明らかにした。 本研究では、先行実験で上皮からの発現亢進を認めたカテプシンKに注目し、OLP の病態解明を目的に、カテプシンKの病態形成における役割について、Tg-マウス作成を含め詳細に検討する。最終的には同分子を標的とした治療戦略の確立を目指して本研究を開始した。 1年目である本年は、シングルセル解析を1例提出し解析を行うと共に、カテプシンKや各T細胞サブセットの発現について多重蛍光免疫染色にて検討している。カテプシンKは上皮細胞に多量に発現しており、その周囲にはTh細胞、なかでも制御性T細胞の集積を強く認めた。制御性T細胞は免疫反応の抑制に関与しており、OLPが慢性炎症疾患であることを考慮すると、これら制御性T細胞の機能異常も疑われる。われわれは、この制御性T細胞の病態との関連についてさらに詳細に解析していく予定である。次年度はシングルセル解析・多重蛍光免疫染色共にさらにn数を増やすと共に、自然免疫系の要と考えているmDCについて組織内での発現と細胞培養による機能実験を進める予定である。mDCのカテプシンKによる刺激により、免疫系の活性化が見られるかを検討する予定である。最終的にはカテプシンK Tg-マウスも作成予定であり、下準備も進めていく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
口腔扁平苔癬のシングルセル解析を行うためのサンプル収集において、採取できる組織量に制限があり、細胞数の生存率が低いことも相まって、サンプル数を予定通りの数集められていない。
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今後の研究の推進方策 |
口腔扁平苔癬のシングルセル解析を行うためのサンプル収集を鋭意進め、解析も進めていく。最低3例は症例を集める予定である。組織サンプルを用いた多重蛍光染色をすでに行なっているが、こちらもn数を増やしていく予定である。mDCの細胞培養も進めており、カテプシンKを用いた刺激実験も予定している。
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