研究課題
若手研究
口腔癌による顎骨浸潤は手術後の機能温存を困難するだけでなく、その浸潤様式は予後にも影響を与える重要な因子の1つであり、口腔癌の顎骨浸潤メカニズムの解明は従来の口腔癌の診断や治療を飛躍的に向上させると言える。応募者は口腔癌細胞が周囲の骨組織の正常な代謝、とりわけ骨芽細胞の基質石灰化機構の破綻を生じさせることにより顎骨浸潤が進行するのではないかと仮説を立てた。口腔癌細胞株と顎骨浸潤マウスモデルを用いて、骨の基質石灰化に重要なATP―ピロリン酸(PPi)-リン(P)代謝機構に焦点を当てることにより口腔癌の顎骨浸潤メカニズムの解明を行う。