研究課題/領域番号 |
23K16145
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57060:外科系歯学関連
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研究機関 | 大阪大学 |
研究代表者 |
梶川 ひとみ 大阪大学, 歯学部附属病院, 医員 (60967694)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,690千円 (直接経費: 1,300千円、間接経費: 390千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 口腔扁平上皮癌 / 免疫担当細胞 / 制御性T細胞 / 節外進展 / 口腔がん |
研究開始時の研究の概要 |
口腔がん領域において、リンパ節転移における節外進展は極めて予後不良となる病態であるが、分子生物学的な発生機序はほとんどわかっていない。本研究では、実臨床検体を用いて、節外進展のあるリンパ節で生じる‘特異的な免疫環境の変化’を多重蛍光免疫染色法にて明らかにする。次いで、RNAおよびタンパク質を抽出する事で節外進展が生じたリンパ節における‘微小環境の変化’を明らかにする。さらに、予後などの臨床データを組み合わせる事で、節外進展が生じる上で、重要な因子の分子メカニズムを明らかにし、悪性度の診断に応用できる免疫環境マーカーを明らかにする。
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研究実績の概要 |
口腔がん領域において、リンパ節転移における節外進展は極めて予後不良となる病態であるが、分子生物学的な発生機序はほとんどわかっていない。本研究では、実臨床検体を用いて、節外進展のあるリンパ節で生じる‘特異的な免疫環境の変化’を多重蛍光免疫染色法にて明らかにする。次いで、RNAおよびタンパク質を抽出する事で節外進展が生じたリンパ節における‘微小環境の変化’を明らかにする。さらに、予後などの臨床データを組み合わせる事で、節外進展が生じる上で、重要な因子の分子メカニズムを明らかにし、悪性度の診断に応用できる免疫環境マーカーを明らかにすることを目指している。 令和5年度は、多重蛍光免疫染色法のパイロット研究として、染色パネルと解析内容の検討を行った。これまでTリンパ球の亜群ごとにパネルを作成していたが、各免疫担当細胞のインタラクションについても検討するため、ヘルパーT細胞、キラーT細胞に加え、制御性T細胞のマスター転写因子であるFoxp3と、腫瘍内の活性型制御性T細胞にのみ発現するCCR8をパネルに加え、転移リンパ節ならびに節外進展リンパ節の免疫状態の評価を行った。数例の評価の結果として、節外進展リンパ節において、予想に反して浸潤先端部では制御性T細胞の発現割合が低下していた。さらに、節外進展陽性リンパ節の方が、抗腫瘍免疫応答が働いている環境下にある傾向を示した。今後腫瘍細胞側の性質についても評価できるようなパネルを再検討し、症例数を蓄積していく予定である。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
臨床検体を用いての多重蛍光免疫染色法であり、染色パネルの設定と解析内容の検討に難渋している。
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今後の研究の推進方策 |
多重蛍光免疫染色法の染色パネルについて早急に決定し、症例数の蓄積を行い、節外進展の有無ならびに浸潤部位による腫瘍微小環境の変化をみる。これと並行してRNAおよびタンパク質の抽出を行い、節外進展リンパ節に特異的に発現する遺伝子の解析を行う。
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