研究課題
若手研究
【背景】小児脳腫瘍治療では成人よりも少ない2Gy以下の線量が設定されるものの、神経細胞へのダメージを解消するのは難しい。我々はこれまで4週齢の幼若マウス頭部に1.5Gyのガンマ線照射を3日間実施し、1週間後に新奇物体認識試験の成績低下を見出した。また放射線照射マウスでは、カリウム-塩化物イオン共輸送タンパク質であるKCC2の発現が低下しており、照射後にオキシトシンを経鼻投与したマウスでは発現の回復を見出している。【目的】放射線照射後に低下したKCC2遺伝子発現を回復する分子機構を解析し、同様の作用を示す候補化合物を探索する。KCC2との関連が示唆される症状を幅広く改善する可能性が期待される。