研究課題/領域番号 |
23K16200
|
研究種目 |
若手研究
|
配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57070:成長および発育系歯学関連
|
研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
緒方 佳代子 金沢大学, 医学系, 助教 (70830123)
|
研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
|
研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
|
配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,950千円 (直接経費: 1,500千円、間接経費: 450千円)
|
キーワード | 歯 / 齲蝕 / 爪 / コルチゾール / コルチコステロン / 長期的ストレス |
研究開始時の研究の概要 |
長期的ストレスを客観的に評価する方法として、爪を用いてコルチゾール濃度を測定する手法が注目されている。本研究では、小児を対象として、爪を用いてストレスと口腔内環境(口腔内清掃状態やう蝕罹患状況、咬合異常等)との関連を評価する。また近年、ヒトの歯からコルチゾールが測定されたことが明らかとなっており、本研究においては、ストレスと歯に蓄積したコルチゾールの関連を評価し、ストレスを評価できる生体材料としての歯の有用性を検討する。これらの解析から、長期的ストレスの顕在化および客観的評価に向けた新たな取り組みへの足掛かりとする。
|
研究実績の概要 |
長期的ストレスを客観的に評価する方法として、爪を用いてコルチゾール濃度を測定する手法が注目されている。本研究では、小児を対象として、爪のコルチゾール濃度の測定、口腔内環境(口腔内清掃状態やう蝕罹患状況、咬合異常等)の評価、そして心理検査による主観的なストレス評価を行い、それらの関連を解析する。また近年、ヒト永久歯のエナメル質と象牙質からコルチゾールが測定されたことが明らかとなっており、本研究においては、マウスを用いて長期的ストレスと歯に蓄積するコルチコステロン濃度との関連について明らかとする。そして、ヒト脱落乳歯を用いてコルチゾール濃度の測定を試み、ストレスを評価できる生体材料としての歯の有用性を検討する。これらの解析から、長期的ストレスの顕在化および客観的評価に向けた新たな取り組みへの足掛かりとする。 令和5年度は、マウスの歯からコルチコステロン濃度の測定が可能かどうかの検討を行った。具体的には、生後7週齢ICRマウスにコルチコステロンを5週間連続皮下投与した動物モデルを作成し、切歯を採取した。採取した切歯から歯髄を除去後、粉砕し、メタノールによりコルチコステロンの抽出を行った。マウスの歯からのコルチコステロン抽出方法に関しては、先行研究のヒト永久歯を用いたコルチゾールの抽出方法や、マウス組織からのコルチコステロンの抽出方法を参考にし、プロトコルの確立を行った。LC-MS/MS法により抽出したコルチコステロンの濃度を測定したところ、マウスの歯から測定が可能であることが明らかとなった。
|
現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
動物実験に関してはほぼ計画通りに進んでいるが、ヒトを対象とした研究は医学倫理審査の承認に時間を要しており、実験を開始できていないことから遅れが生じている。
|
今後の研究の推進方策 |
動物実験では、サンプル数を増やし、コルチコステロン投与群とvehicle群とで歯に蓄積するコルチコステロン濃度の比較検討行う。長期的ストレスと歯に蓄積するコルチコステロン濃度との関連についての解析には、慢性拘束ストレス負荷マウスを作成し、非拘束ストレス負荷マウスとで歯に蓄積するコルチコステロン濃度の比較を行う。加えて、マウスの歯に蓄積するコルチコステロン濃度と血中コルチコステロン濃度との関連の解析を行っていく予定である。 ヒトを対象とした研究においては、承認が下り次第、症例数を集めていく。
|