研究課題
若手研究
近年の精神障害に関する研究では、うつ病や不安障害は、咀嚼や嚥下にとって重要な前頭前野、扁桃体、海馬などが深く関与することが報告されている。また、これまでに咀嚼機能障害と認知機能障害との関連を示唆する研究成果が数多く報告されている。しかし歯の喪失がどのように中枢神経系に影響するかは明らかになっておらず、海馬に対する影響は詳細には分かっていない。そこで本研究では歯の喪失が神経疾患のリスクファクターになり得ることに着目し、歯の早期喪失によって若年期から老齢期に至るまでの経時的、長期的な咀嚼機能の低下が海馬など脳に及ぼす変化を明らかにし、それらが情動行動に与える影響をマウスを用いて解明する。