研究課題/領域番号 |
23K16214
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 北海道大学 |
研究代表者 |
高井 理人 北海道大学, 歯学研究院, 専門研究員 (80825513)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 1,560千円 (直接経費: 1,200千円、間接経費: 360千円)
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キーワード | 小児在宅歯科医療 / 小児在宅医療 / 医療的ケア児 / 歯科訪問診療 / 重症心身障害児 / 口腔ケア |
研究開始時の研究の概要 |
人工呼吸器や経管栄養を必要とする「医療的ケア児」の増加に伴い、小児在宅歯科医療のニーズが高まっているが、まだ十分に普及していない。本研究では、小児在宅歯科医療推進のためのエビデンス構築を目的としている。小児在宅歯科医療介入効果の検証、小児在宅歯科医療実践のための支援プログラムの開発、医療的ケア児に対する早期歯科介入のためのシステム構築を行い、小児在宅歯科医療を広く普及させるための支援策を提示する。
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研究実績の概要 |
本研究は、医療的ケア児を対象とした小児在宅歯科医療を推進するためのエビデンス構築を目指した調査研究である。初年度は、歯科訪問診療に対するニーズ調査のまとめを行った。 本調査では、医療的ケア児を含む障害児を対象とし、①歯科受診をしていない、②外来受診をしている、③訪問診療を受けている、④外来受診と訪問診療を併用している、の4群に分けて調査を行った。調査は無記名Webアンケートにて実施し、390名の保護者から回答が得られた。歯科受診をしていない医療的ケア児において、歯科診療を受けていない理由は「歯科診療を受けたいが受診が難しい」が最も多かった。受診が難しい具体的な理由としては「通院・移動が困難」が最も多かった。これらの結果から、歯科診療を受けたい希望があるものの受診できていない児が一定数存在することが示唆された。歯科訪問診療を受けている医療的ケア児は外来受診をしている児と比較して必要な医療的ケアの種類が多いこと、他の在宅医療(訪問診療・訪問看護・訪問リハビリテーション)を受けている割合が有意に高いことがわかった。外来診療を受けている児で「訪問診療を受けたい」と回答した割合(65.7%)は、訪問診療を受けている児で「外来診療を受けたい」と回答した割合(24.3%)よりも有意に高かった。現在外来診療を受けている医療的ケア児の中においても、半数以上が訪問診療を受けることを希望しており、小児在宅歯科医療の潜在的なニーズは大きいことが示唆された。今後、小児在宅歯科医療介入効果検証のためのコホート研究を計画している。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初計画していたコホート研究については、研究協力機関との調整を行っている段階で、評価項目とアウトカムの設定、ならびに対象のリクルートに時間を要している。
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今後の研究の推進方策 |
小児在宅歯科医療の介入効果検証に関するコホート研究についての検討を進め、次年度以降にデータ採取を開始する予定である。
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