研究課題/領域番号 |
23K16216
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
峰岸 沙希 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 助教 (00882820)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
2,990千円 (直接経費: 2,300千円、間接経費: 690千円)
2025年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2024年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2023年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
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キーワード | ラセミ化 / 加齢性疾患 / 年齢推定 / アミノ酸 |
研究開始時の研究の概要 |
口腔領域におけるラセミ化反応の応用に、法医実務では生活歯の象牙質アスパラギン酸(Asp)を用いた精度の高い年齢推定が知られている。近年、D-Aspは全身の種々の組織に加齢により蓄積し、タンパク質の異常凝集を伴う各種疾患との関連が明らかとなってきているが、口腔疾患に関する報告は見当たらない。我々は先行実験で得られた結果から、齲蝕や歯周病、また原因不明が多いとされる口腔粘膜疾患についてラセミ化率との関連を明らかにすることで、病態解明のための新たな知見が得られるのではないかと考えた。本研究は、アミノ酸ラセミ化法の解析技術を用いて各種口腔疾患とD-Asp産生との関連を明らかにすることを目的としている。
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研究実績の概要 |
本年度は予備実験として、象牙質における酵素の応用を再検討した。ラセミ化と関連が深い全身疾患の一つであるアルツハイマー病において、酵素が診断と治療におけるバイオマーカーの一つとされていることに着目し、象牙質ラセミ化法へ酵素(グルタミン酸オキサロ酢酸トランスアミナーゼ:AST)が応用可能か試みた。すなわち、象牙質ホスホホリンのラセミ化において、ASTによる酵素反応を用いた年齢推定への応用を検討した。予備的検討から、酵素濃度(AST)、反応時間、基質(α-ケトグルタル酸)の有無により、様々に異なるラセミ化率が得られ、基質を加えると全体的にラセミ化率は減少した。0.1U ASTでは15分経過で、加えない場合の15分と30分に対して有意に低くなり(p <0.01)、また0.2U ASTでは15分および30分経過で、いずれも有意に低くなった(p <0.01)。象牙質に含まれるアスパラギン酸(Asp)のほとんどはL-Aspであり、D-Aspは極めて微量である。基質存在下では十分に酵素反応が進み、本来であればL-Aspのみが減少し、ラセミ化率が高くなることが推定されものの有意に低くなったことから、象牙質に微量に存在するD-AspにAST酵素が作用している可能性も考えられた。本結果については論文投稿中である。 また、口腔疾患の一つとして、齲蝕の有無による生活歯のラセミ化率の比較および象牙質のタンパク質構造の変化との関連については試料収集を継続している。失活歯におけるラセミ化率への影響として、収集した抜去歯のうち2歯については、抜髄、根管貼薬剤の種類および期間、根管充填、補綴物合着、抜歯までが明らかであり、ラセミ化率の影響についても確認する。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
ガスクロマトグラフィー、エバポレーターといった機器のメンテナンスおよび部品の交換を行う必要があった。
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今後の研究の推進方策 |
試料収集を継続し、抜髄から抜歯日まで明らかな試料に関しては分析を行う。
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