研究課題/領域番号 |
23K16217
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 東京医科歯科大学 |
研究代表者 |
日高 玲奈 東京医科歯科大学, 大学院医歯学総合研究科, 講師(キャリアアップ) (60826139)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,900千円 (直接経費: 3,000千円、間接経費: 900千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 子ども食堂 / 口腔機能 / 口腔リテラシー / 行動変容 / 健口体験プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では子ども食堂を利用している児童生徒を対象に、①口腔の状態と食事に関する意識・知識・行動を明らかにし、②口腔の健康意識の向上と望ましい食習慣の確立を目指した介入の効果を検証することを目的としている。子ども食堂を拠点とした健口体験(口の健康から全身の健康の維持・向上へつながる体験)を通して、健口リテラシーの向上や食習慣の確立、学年を超えた社会的なつながりの支援を行い、口と食の健康習慣を確立する。幼少期からの口の健康の維持と食習慣の確立を行うことで、生涯にわたる口の健康の維持や生活習慣病予防に寄与する長期的な効果が期待される。
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研究実績の概要 |
子供食堂Aの利用者34名(児童生徒20名、保護者:14名)を対象に、健口体験プログラムを6か月間実施した。月に1回、咀嚼を促す工夫を施した弁当の配布と、食・栄養・口の健康をテーマとした講話を受講してもらった。介入前後で、対象者全員に食習慣や口腔健康習慣、行動変容に関する質問に回答してもらい、児童・生徒には口腔機能の測定も実施した。 その結果、対象者の年齢(中央値(最小値~最大値))は、児童生徒8歳(6~18歳)、保護者39.5歳(34~50歳)であった。各質問項目を介入前後で比較した結果、保護者では、食事バランスを考えることについて、「実践している」、「1カ月以上実践している」と回答した者の割合が増加した。さらに噛む回数を意識している者の割合が0%から86%へと有意に増加し、噛む側についても、左右両方で咀嚼するようにしている者が増加していた。肉や魚、卵、芋類、乳製品、豆類、果物の摂取頻度も増加傾向がみられた。 一方、児童生徒の変化としては、口の中を観察したり、自主的に歯みがきをすると回答した者の割合が増加していた。行動変容指標からも、口の健康については「実践している」と回答している者が増加していた。また、肉や魚、野菜などの各食品の摂取頻度も向上していた。口腔内の評価については、口唇や舌の巧緻性や舌圧が向上していた。 2024年度は他の子ども食堂でも同様に実施し、さらに子ども食堂を使用している子どもたちの口腔の健康状態と食事に関する意識・知識の実態や健口体験プログラムの効果について検証していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
2023年度は計画通り1箇所の子ども食堂(子ども食堂A)にておおむね予定通りの人数とスケジュールでプレ調査を実施した。また、2024年度以降の調査施設の調整を行った。 2024年度は別の子ども食堂にてさらに人数を増やして本調査を実施予定である。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は予定通り、子ども食堂Bにて同様のスケジュールで本調査を実施予定である。ただ当初の予定よりも対象者の人数が増加する可能性がある。 2025年度はさらに別の子ども食堂(子ども食堂C)で実施予定である。
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