研究課題/領域番号 |
23K16226
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分57080:社会系歯学関連
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研究機関 | 岡山大学 |
研究代表者 |
中川 晋輔 岡山大学, 大学病院, 助教 (20803183)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2025-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2024年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 人工知能 / 摂食嚥下障害 / AI食事見守りシステムの開発 / 運動障害性咀嚼・嚥下障害 / AIプログラム / AI見守りロボットの開発 |
研究開始時の研究の概要 |
本研究では,摂食時の様態を見守り,記録するとともに,低栄養,誤嚥や窒息等のリスク検出と注意喚起を行うAI見守りロボットの開発を最終目標に,①摂食時の全身や顔面,食品,環境等の様態を撮影した動画から,むせや食べこぼし,食品の溜め込み,姿勢不良等の問題事象,摂取食品の種類や摂取量を評価できるAIプログラムの開発を試みる.そして,②その評価結果が十分な信頼性・妥当性を有するかどうかを専門医の評価結果と比較して確認する.さらに,③患者および健常者から教師データを収集してAI学習に供し,AIによる摂食介護モニタリングシステムの構築を試みる.
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研究実績の概要 |
本申請研究では,摂食時の様態を見守り,記録するとともに,低栄養,誤嚥や窒息等のリスク検出と注意喚起を行うAI見守りロボットの開発を最終目標に,①摂食時の全身や顔面,食品,環境等の様態を撮影した動画から,むせや食べこぼし,食品の溜め込み,姿勢不良等の問題事象,摂取食品の種類や摂取量を評価できるAIプログラムの開発を試みる.そして,②その評価結果が十分な信頼性・妥当性を有するかどうかを専門医の評価結果と比較して確認する.そして,③患者および健常者から教師データを収集してAI学習に供し,AIによる摂食介護モニタリングシステムの構築を試みることを目的としている. 本年度は,これまで開発を進めてきた本プログラムを用いて患者および健常者の動画撮影ならびに専門医による診断を行った.さらに,教師データの収集を開始した.また,プログラム構築においても,新たな技術を応用した運動データ収集システムの改良に取り組んだ結果,運動解析の精度を向上することに成功した.また,新型コロナウイルス感染症の影響が長期化する可能性が高いため,家族等による撮影が可能となる機能を開発した.また,人を対象とする医学系研究に関する倫理指針に則り,本研究計画について倫理審査委員会の承認を得た.
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
咀嚼・嚥下運動を最新の携帯型三次元認識カメラで撮影し,動画から運動データ(計測点の三次元的移動量・移動角度,移動時間等)を測定する「四次元咀嚼・嚥下機能評価プログラム」を構築することが出来た.しかし,本研究対象患者には「要介護高齢者で摂食嚥下障害を有していること」が必要であるが,新型コロナウイルス感染症の影響による研究実施制限,高齢者施設等への立ち入り制限等により,データ収集を十分に行うことが困難であった.しかし,もう1つの研究対象患者である「両側臼歯部に咬合支持のある健常高齢者」については,研究対象者を確保できており,研究としては概ね順調に進展していると考えている.
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今後の研究の推進方策 |
本年度にて十分に行うことができなかった摂食嚥下障害を有する要介護高齢者におけるデータ収集を,新型コロナウイルス感染症の対策を講じた上で継続していく.また,新型コロナウイルス感染症は要介護現場においては今後もその影響が続く可能性が高いため,家族等をはじめとした第三者による撮影が可能となる機能を実装し,それらの機能を用いて教師データを収集することとする.そして,教師データをAI深層学習に供し,AIによる運動障害性咀嚼・嚥下障害診断 の診断結果が十分な信頼性・妥当性を有するかどうかを,専門医の診断等と比較して評価する.さらに,対象患者の歯や義歯等の問題,咀嚼・嚥下機能評価結果,基礎疾患等の健康情報,栄養評価等の背景情報も収集する.
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