研究課題/領域番号 |
23K16323
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 金沢大学 |
研究代表者 |
鈴木 啓太 金沢大学, 先進予防医学研究センター, 協力研究員 (40758504)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 1,040千円 (直接経費: 800千円、間接経費: 240千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,340千円 (直接経費: 1,800千円、間接経費: 540千円)
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キーワード | 有痛性糖尿病神経障害 / 予防医学 / 疫学 / 糖尿病性神経障害 / 公衆衛生学 |
研究開始時の研究の概要 |
有痛性糖尿病性神経障害(painful diabetic neuropathy, PDN)の発症予防には、生活習慣の改善が不可欠である。PDNを発症するリスクを数値化し糖尿病患者に提示することは、生活習慣改善のモチベーション向上・維持に有用であると考えられる。本研究では、人工知能を用いて、PDN発症リスク予測をして数値化するツールを作成する。 PDNに対する簡便で安価な予防法として、ビタミンDの補充が注目されているが、ビタミンDの効果は対象者の特性によって異なる可能性が示唆されている。そこで、ビタミンD補充によるPDN予防効果の程度を予測するツールを作成する。
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研究実績の概要 |
2型糖尿病における有痛性糖尿病神経障害の発症に寄与または予測する因子の同定を目的とした疫学研究を実施している。German Diabetes Center(以下、GDC)を中心に実施されているGerman Diabetes Study (以下、GDS)のサンプルとデータを使用している。GDSは糖尿病診断後1年以内の方を対象とし、追跡期間は20年に設定されているため、糖尿病の進行および合併症の発症を追跡する点において、非常に優れたコホート研究である。本研究はヨーロッパ屈指の糖尿病研究機関であるGDCと研究代表者が所属する金沢大学の国際共同研究となっている。 2023年度は研究代表者がGDCに長期間滞在し、2型糖尿病有病者300名から採取した血液サンプルを使用して、遺伝子多型の測定や我々が研究対象としている物質の血中濃度の測定を行った。解析に必要なデータは概ねそろったため、現在、有痛性糖尿病神経障害の予測モデルの構築にむけた分析を進めている。研究は概ね順調に進行している。 2023年度は、国際シンポジウムにて口頭発表を2回行った(Interaction between genotypes of fatty acid desaturase and intake of essential fatty acids on chronic kidney disease in people with type 2 diabetes; Associations of hepatokine LECT2 with insulin resistance and liver enzymes in the Japanese general population, 5th Japan-Germany Symposium on Advanced Preventive Medicine)。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
解析に必要となるデータの測定は2023年度中に概ね完了し、すでにデータ解析にとりかかっている。現在、研究代表者は日本に帰国したが、GDCの共同研究者らとメールおよびビデオ会議で適宜連絡をとる関係性が構築されている。従って、本研究課題はおおむね順調に進展していると判断した。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度はデータの解析に取り組む予定である。必要なデータは概ねそろっているため、スムーズに解析を進められると予想する。また、GDCおよび金沢大学の共同研究者と適宜ビデオ会議を開催し、解析のアイディアについて十分な議論を経たうえで研究を進める予定である。 2024年9月に60th Annual Meeting of the European Association for the Study of Diabetesにおいて、解析結果の一部を発表予定である。また、解析が完了次第、論文執筆に移る予定である。2025年度中に論文の出版にいたると予想する。
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