研究課題/領域番号 |
23K16353
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 京都大学 |
研究代表者 |
佐々木 彰 京都大学, 医学研究科, 特定講師 (00749129)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,680千円 (直接経費: 3,600千円、間接経費: 1,080千円)
2025年度: 520千円 (直接経費: 400千円、間接経費: 120千円)
2024年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2023年度: 2,860千円 (直接経費: 2,200千円、間接経費: 660千円)
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キーワード | QT interval / Hemodialysis / 血液透析 / QT時間延長 |
研究開始時の研究の概要 |
「HD患者では、QT時間が一般人口に比べ延長しており、突然死が多いこと」が報告されている。さらにHD導入直後の患者においてQT時間延長傾向にある。そこで、「慢性腎不全 (chronic kidney disease: CKD) 特有のメカニズムがHD患者のQT時間延長の要因となり、さらにQT時間延長が突然死の要因となる」、「HD導入前からQT時間は延長する」という2つの仮説をたてた。本研究ではCKD病期とQT時間の関係を検証し、次にQT時間に影響する要因の探索を行う。また、HD患者特有の生体メカニズムを示す血液マーカーがQT時間延長に及ぼす影響、QT時間延長が突然死発症に及ぼす影響を検証する。
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研究実績の概要 |
採択時に使用することを想定していたデータが入手できず、別のデータを用いて研究を行う方針とした。2022年5月より採択時には想定していなかったデータを入手した。同データを用い、血液透析患者の血清カルシウム、血清リンとQT時間の関連を検証し、2022年7月に論文誌筆・雑誌投稿を開始した。2024年2月、同論文がKidney International Reports誌から受理された(Association Between Disturbed Serum Phosphorus Levels and QT Interval Prolongation、https://doi.org/10.1016/j.ekir.2024.03.007, In press)。同論文では、①血液透析患者でQT時間が多いこと、②血液透析患者のQT延長の一因として、低Ca、低・高Pが関連している可能性が示された。低CaとQT延長の関連は既知のものであったが、これまでに認識されていなった血清PがQT時間に寄与することが示された点で新規性があると考える。 また、血液透析患者のQT時間延長と心血管予後の関連を検証・論文化し、現在投稿中である。同論文では、血液透析患者におけるQT時間の延長は、心血管イベントを増やすことが示された。このような知見は、これまでに小規模の観察研究で示されていたが、同研究のような比較的対象数が多い研究でも同様の結果が得られたことは意義があると考える。 血液透析患者の鉄動態とQT時間の関連に関しては、現在解析を行っている。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
採択時に使用する予定であったデータは使用できなかったが、別データを用いデータ元の規定に沿って研究を進めることが出来ている。本研究では、血液透析患者におけるQT時間および非透析慢性腎臓病患者におけるQT時間に寄与する因子を検証する予定であるが、非透析慢性腎臓病患者を対象にした研究のデータとして想定したUK Biobankに含まれる情報が本研究を行う上で不十分である事がわかり、現在、新規にデータを収集する方針としている。
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今後の研究の推進方策 |
QT時間と腎血管予後の関連を検証した研究の受理を得る。 血液透析患者における鉄代謝とQT時間延長の関連を検証する研究の解析を終了し、論文執筆・出版を目指す。 非透析慢性腎臓病患者のQT時間に関する研究に必要なデータを取得し、研究を推進する。
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