研究課題/領域番号 |
23K16365
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58030:衛生学および公衆衛生学分野関連:実験系を含まない
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研究機関 | 東京医療保健大学 |
研究代表者 |
駒田 真由子 東京医療保健大学, 看護学部, 講師 (10803017)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,550千円 (直接経費: 3,500千円、間接経費: 1,050千円)
2025年度: 1,300千円 (直接経費: 1,000千円、間接経費: 300千円)
2024年度: 780千円 (直接経費: 600千円、間接経費: 180千円)
2023年度: 2,470千円 (直接経費: 1,900千円、間接経費: 570千円)
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キーワード | HPVワクチン / 子宮頸がん / 行動経済学 / ワクチン接種行動 |
研究開始時の研究の概要 |
HPVワクチンは、国内で2013年に勧奨接種が始まって2か月で停止された過去があり、正確な情報と親しみやすい行動のきっかけを与えて、接種率を世界水準まで引き上げる方法を探る必要がある。本研究では、HPVワクチン定期接種対象年齢以前の子どもを持つ親に対して特に日本人に特有の同調効果を考慮し、人の心理特性に寄り添った、簡単で(Easy)・魅力的(Attractive)・社会に受け入れられる (social)・タイムリーな(Timely)、ナッジの実践的な枠組みであるEASTを意識した接種意思・行動への介入を検討し、HPVワクチン接種の促進に効果的な介入方法を提示することを目指す。
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研究実績の概要 |
日本におけるHPVワクチン定期接種プログラムは、小学校6年生から高校1年生を対象として2013年4月に始まったものの、様々な報道により、2か月で積極的接種の差し控えを行うこととなった。差し控えはその後8年間続いたが、国は2021年11月にようやく積極的接種差し控えの終了を決定し、2022年4月から勧奨接種が再開された。子宮頸がんワクチン接種は国内では過去に報道も多くマイナスなイメージも根強いため、接種勧奨が再開されたことで接種の意思/行動決定方法が注目される。治療のための投薬と違い健康な人への医療行為であるワクチンは日本では受け入れられにくい歴史があり、HPVワクチン接種に関するポピュレーションアプローチを戦略的に行っていく必要がある。エビデンスに基いたHPVワクチン接種の安全性を周知していくのは当然のことながら、多くの人にわかりやすく理解可能な正確な情報を提供し、親しみやすい行動のきっかけを与えていくための方法を検討する必要がある。本研究の目的は、定期接種対象年齢以前の子どもを持つ親に対するHPVワクチン接種促進のための行動経済学的アプローチを使用した効果的な介入方法を検討して明らかにし、提示することである。初年度は、文献を検討したものの、国内の文献はまだ十分ではなく研究の蓄積が必要であると考えられた。文献検討をもとに都内の保育園児を持つ親に自身や子どもへのHPVワクチン接種の意思や、HPVワクチンに対しての認識を尋ねた調査を試みた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
2: おおむね順調に進展している
理由
今後も調査の実施、分析、学会発表、論文投稿等を順次行っていくことを予定している。
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今後の研究の推進方策 |
次年度は、定期接種対象年齢以前の子どもを持つ親に対するHPVワクチン接種促進要因を探るための、調査を実施する予定である。どのような行動経済学的アプローチが効果的なのかを示唆するような調査を実施し、今後の介入に繋げていきたい。
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