研究課題/領域番号 |
23K16389
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58050:基礎看護学関連
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研究機関 | 横浜市立大学 |
研究代表者 |
田中 慎吾 横浜市立大学, 医学部, 助教 (50963972)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2026-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,770千円 (直接経費: 2,900千円、間接経費: 870千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
2023年度: 1,430千円 (直接経費: 1,100千円、間接経費: 330千円)
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キーワード | 退院支援 / 退院調整 / 看護師 / 病院 / 施設間連携 / 多職種連携 / 他施設連携 |
研究開始時の研究の概要 |
超高齢社会の日本では医療機能の分化が進み、医療施設間の連携の重要さが増している。入退院支援において施設間の協働を円滑にするには、患者を送り出す施設と患者を受け入れる施設の看護師双方の視点を理解する必要がある。しかし、それぞれの立場の看護師がどのような視点で患者のケアを評価しているかは明らかになっていない。 本研究では、病院勤務の退院調整看護師と訪問看護など退院患者受け入れ先の看護師が入退院支援の際に、どのような視点で患者とその支援内容を評価しているのかを解明し、実践ガイドとして可視化することを目指す。本研究により、病棟看護師がより質の高い入退院支援実践を提供するための手掛かりが得られる。
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研究実績の概要 |
退院支援の質向上には、病棟看護師が患者の退院先の療養環境でのケア提供を見据えた退院支援を行うことが必要である。本研究は、病棟看護師を対象とした、退院調整看護師と退院患者を受け入れる医療機関の看護師の視点を可視化した退院支援ガイドラインの構築を目指す。本研究は退院調整看護師の退院支援に関する認識の解明(調査1)、退院患者を受け入れる医療機関の看護師の退院支援に関する認識の解明(調査2)、ガイドラインの開発(調査3)の3つの調査を計画している。
本年度の活動ではまず、文献レビューおよび訪問看護師へのヒアリングを通じて退院支援の質向上についての国内外の動向を把握し、退院調整看護師および退院患者を受け入れる医療機関の看護師が退院支援に対してどのような認識を持っているのかを把握した。その結果、文献からは、それぞれの医療機関は独自もしくは連携施設と協働して退院支援に関するシステム開発に取り組んでいるが、施設ごとに看護師の認識が異なることや退院時の情報不足、連携不足などから退院支援に課題があることが明らかになった。また、訪問看護師へのヒアリングからは、退院前の患者の意向確認と医療者間の情報共有、患者の生活様式に合わせた退院後のケア内容の調整が必要であり、それらを実現するためには退院サマリーだけでなく退院前カンファレンスが重要であるという認識が示された。これらのことから、病棟看護師も退院前カンファレンスに向けてどのような情報収集やケアプランの作成が必要か検討することができれば退院支援の質向上に繋がる可能性が示唆された。
次に、退院調整看護師と退院患者を受け入れる医療機関の看護師の退院支援に関する認識を解明するためのインタビューガイドを作成した。作成したインタビューガイドはそれぞれ退院調整看護師と訪問看護師にプレテストを行い、適宜質的研究の経験のある研究者のスーパーバイズを受けた。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
3: やや遅れている
理由
当初の計画と異なり調査1と調査2のインタビューガイドを並行して作成したので、調査1のデータ収集開始が遅れたため。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、作成したインタビューガイドを用いて調査1のデータ収集および分析を行う予定である。また、調査1のデータ分析とともに調査2のデータ収集を行う予定である。
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