研究課題
若手研究
病院の水道設備、特に手洗いシンクは医療関連感染症の微生物伝播の重要な起点となる。シンクの中でもシンク下部のS字排管のP-trap内にある汚水から微生物が這い上がり(creep)、常時汚染されるシンク排水口は、特に高いリスク部位とされている。近年、排水直管部分の定期的な加温によりP-trapのcreepが阻止できることが報告されたが、加温に使用する装置の最も効果的な形状、温度、加熱時間、頻度、消毒薬の併用効果などは明らかになっていない。本研究では、医療施設内の様々な排水口を対象として加温装置の最適条件および併用効果の高い洗浄・消毒方法を検討し、様々な施設で実現可能な新規感染対策の開発を目指す。