研究課題/領域番号 |
23K16419
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 長崎県立大学 |
研究代表者 |
石川 美智 長崎県立大学, 看護栄養学部, 教授 (40638706)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2028-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
3,640千円 (直接経費: 2,800千円、間接経費: 840千円)
2027年度: 650千円 (直接経費: 500千円、間接経費: 150千円)
2026年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
2025年度: 910千円 (直接経費: 700千円、間接経費: 210千円)
2024年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
2023年度: 130千円 (直接経費: 100千円、間接経費: 30千円)
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キーワード | 慢性腎臓病患者 / 情報提供 / ディシジョンエイド / 腎臓病患者 / 透析療法 / 意思決定 |
研究開始時の研究の概要 |
腎臓病患者の治療法は多岐にわたり、そのなかには患者への身体侵襲や患者や家族が日常生活をおくるうえで多くの影響をきたす治療もある。患者が主体的に最善の医療を選択するためには、医療者は患者・家族に対して適切な情報提供と説明を行う必要がある。本研究は、腎臓病患者への情報提供の実態について明らかにし、維持透析療法の非導入を選択した患者へのディシジョンエイドを開発する。そして開発したディシジョンエイドの有用性や活用性を評価し、普及・実装に向けた課題を明確にすることを目的とする。
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研究実績の概要 |
慢性腎臓病患者は、病気の進行に伴い、多岐にわたる治療の中から意思決定をして治療選択を行う必要がある。患者が納得して治療選択を行うには、情報提供が十分におこなわれることが前提である。 研究初年度である本年度の計画では、腎臓病患者への意思決定支援の構成要素を抽出する目的で文献レビューを実施する予定であった。しかし、本研究テーマは意思決定支援のなかでも情報提供のありかたに焦点をあてており、まずは腎臓病患者への情報提供に関する現状と課題を明らかにすることを目的とする必要があると考え、文献レビューの目的を研究テーマを踏まえて変更した。 文献レビューの結果、情報提供の時期は、腎代替療法「導入時」が最も多く、情報提供の内容は腎代替療法の治療に関する内容が多かった。腎代替療法の導入時の患者は、病状悪化の自覚や腎代替療法を推奨されたことによる精神的動揺と尿毒症などによる身体的な苦痛が生じている可能性もあり、導入前の医療者による情報提供の説明内容を十分に理解できていない可能性があることが推測される。そのため、腎代替療法については、身体症状が伴わない保存期の早い段階から説明をすることが望ましく、情報提供を行う機会をもつことも必要である。また、情報提供の内容は、腎代替療法の治療に関する内容に加え、治療の導入を遅らせるための日常生活における健康自己管理に関する内容なども必要である。今後、情報提供の時期や内容を評価するような調査の必要性が示唆された。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
計画では、腎臓病患者への意思決定支援に関する国内外の文献レビューを実施する予定であったが、国内の文献レビューのみの実施となった。初年度である本年度は、研究者の健康上の問題があり、研究活動を当初の計画通り進めることができなかった。
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今後の研究の推進方策 |
2024年度は、国内文献レビューにおいて慢性腎臓病患者への情報提供の現状と課題が明らかになり、学会で報告予定としている。今後、海外文献のレビューも行い、国内外の情報提供の現状と課題を論文としてまとめ学会誌に報告する。国内文献レビューで明らかになった、情報提供の現状と課題について実際はどうなのか、患者会(腎臓病協議会)会員10名にインタビュー調査を実施する。並行して、腎臓病患者への情報提供の実態を明らかにするための質問紙調査票の作成に取り掛かる。 2025年には全国の患者会会員への質問紙調査を実施する。
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