研究課題/領域番号 |
23K16425
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研究種目 |
若手研究
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配分区分 | 基金 |
審査区分 |
小区分58060:臨床看護学関連
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研究機関 | 湘南鎌倉医療大学 |
研究代表者 |
松村 香 湘南鎌倉医療大学, 看護学部, 准教授 (70320819)
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研究期間 (年度) |
2023-04-01 – 2027-03-31
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研究課題ステータス |
交付 (2023年度)
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配分額 *注記 |
4,420千円 (直接経費: 3,400千円、間接経費: 1,020千円)
2026年度: 260千円 (直接経費: 200千円、間接経費: 60千円)
2025年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2024年度: 1,170千円 (直接経費: 900千円、間接経費: 270千円)
2023年度: 1,820千円 (直接経費: 1,400千円、間接経費: 420千円)
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キーワード | 子ども / 児童養護施設 / 人権侵害 / 予防 / 職員 / 系統的 / 人材育成 / 研修プログラム / プログラム |
研究開始時の研究の概要 |
児童福祉施設等に保護された子どもへの施設内虐待等の確認件数は,令和2年では121件と過去最高に達している.このような問題を解決するためには,職員の質の向上などの人材育成が重要な課題である. 全国児童養護施設協議会は,平成29年3月「改訂 児童養護施設の研修体系-人材育成のための指針-」の中で,8つの人材育成の領域を掲げ,戦略的人材育成の必要性を述べているが,具体的な研修内容や支援方法は示されていない. そこで,本研究では,職員が,施設内虐待の予防に関する意識や心のケアの向上が図れる系統的な人材育成プログラムの開発ならびに,そのプログラム効果について明らかにする.
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研究実績の概要 |
本研究の当該年度の目的は、児童養護施設に保護された子どもへの施設内虐待を予防するために、児童養護施設版「安全感・安心感尺度」の活用を通じた、職員への系統的な人材育成プログラムの作成としている。 職員への人材育成プログラム作成の基礎として、すでに児童養護施設版「安全感・安心感尺度」を導入し活用している2か所の施設において、お互いの施設の生活安全感・安心感の結果を基に、直接処遇の職員同士が交流を通じた研修を行い、その研修プログラムの有効性について検討を行った。 この研修プログラムは、zoomを活用した研修で、施設全体の結果の報告を行った後、各施設の職員が、各ユニット毎にブレイクアウトルームに分かれ、お互いの安全感・安心感得点の結果を踏まえた情報交換を行った。その際には、人権侵害の早期発見の方法、結果の読み取り方のポイント、生活安全感・安心感得点から見た子どもへの理解などについて議論を行った。結果、職員がより子どもへの理解や視野が深まったという意見が聞かれたことから、研修プログラムの一つとして、今後、導入を検討していく。
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現在までの達成度 (区分) |
現在までの達成度 (区分)
4: 遅れている
理由
児童養護施設版「安全感・安心感尺度」の調査をすでに行っている施設間で、尺度の得点結果を基に、職員同士の交流を行った。しかし、その研修内容に関して、参加職員から十分なヒアリングが出来ていない事、参加施設が2施設と少ないこと、実施回数が十分ではないこと、他の人材育成プログラム導入の検討も必要なことから、系統的な人材育成プログラム作成までは至っていないため。
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今後の研究の推進方策 |
今後の計画としては、以下の3点が考えられる。 ①現在行っている、児童養護施設版「生活安全感・安心感尺度」を活用した施設間において、安全感・安心感得点を基にした職員同士の情報共有を行う研修プログラムを複数の施設で実施し、その研修内容や有効性について、多くの職員よりヒアリングを行い、より客観性のあるプログラムにする。 ②今まで児童の福祉施設において、人権侵害が発生した要因について、過去の事例を参考に研修プログラムを考える。 ③各施設が、今まで自分たちの施設で行った研修で、施設内虐待予防に有効だったと考える研修内容や取り組みについて、各施設の職員から聞き取りを行う。有効性の高い研修内容を組み込み、様々な側面から人材育成プログラムの構築を図っていく予定である。
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